おはようございます。
挨拶って、天気の話題から入ることが多いですが、よく考えるとそれも不思議ですよね。
だって、雨が降ったり、曇りだったり、台風が来たりしても、雲の上はいつも晴れているわけですから。
天気の話題って、雲の下限定なんですね。
そう考えると、暑いとか、寒いとかジメジメしてるとか、風が吹いてるとか色々なバリエーションがあることがミラクルに思えてきませんか?
それって、精神科外来をやっていて、色々な訴えがあるのと似ているなと感じます。
本来はいつだって、雲の上の晴れやかさを感じることはできるのに、雲の下の空模様に一喜一憂してしまう。
そういえば、雨好きの患者さんというのもいましたけれどもね。
それで思い出したのですが、こちらです。
上下同欲者勝
ーー『孫子』第三 謀攻篇
リーダーとチームが心を同じくしていれば勝てる
これって、何も兵法とかビジネス戦略に限ったことではなく、心の世界でも同じことではないかと思うのです。
心に浮かぶ雲は感情。それを作っているのは大気という想念。
想念も感情も自分自身なのに、どうしてこうも私たちは感情に揺さぶられる生物なのでしょう。
心の世界に勝ちも負けもないけれど、あえていうなら、「感情に振り回されない=勝ち」なのではないでしょうか。
雲の上と雲の下とで、同じものを感じ、同じものを見ている時、人は最も幸福なのかもしれません。