おはようございます。
だんだん蒸し暑くなってきましたが、東北の朝はいつだって爽やか。
『孟子』に「浩然之気(こうぜんのき)=のびのびとした、雄大なエネルギー」というのがありますが、朝は1回大きく呼吸するだけで自分とこの気が一体になれる貴重な時間だと思います。
今朝はその『孟子』からシンプルに。
士何事。孟子曰、尚志。
ーー『孟子』尽心章句上第十三
「士」(王に仕える人)とはどんな者なのか、との問いに対して孟子先生は答えて言いました。
それは志を尚(たっと)ぶ者のことです。
解釈本では、「志を尚(たか)くす」と読み下しますが、私は「尚(たっと)ぶ」にしました。
どちらにせよ、崇高な精神世界であることに違いはないと思います。
白川静博士の「字解」では「志」=こころざすとは、「心が思い立つ方に向かう、心に思い立つ」とあります。
また「尚」をこのように解説しています。
「尚とは、向と八を組み合わせた形。向は窓あかりの差し込むところに祝詞を入れる器を備えて神を祀ることをいう。八の形は、それに神気があらわれ、ただようことを示す」
そこから考えると、スローガン的に高い目標を掲げるというよりは、「今、心の中にある思いを自分が大切なものとして扱う」ことではないかと感じます。
なぜなら本来思いや気持ちに低いや高いというものはないからです。
それと、士ですが、元々の意味は「一を聞いて十を知る」ことを意味しているのだとか。
私たち一人ひとりが、自分の思いを込めて生きる1日でありますように