おはようございます。

女子兵法部、部長の本橋です。

 

 

皆さんは朝、よく聞く音楽ってありますか?

 

私はバッハのゴルトベルク変奏曲を聴くことが多いです。

 

 

特に日曜日の朝には、こちらのLang Lang版のアリアがピッタリ。

 

北京の胡同(フートン:昔ながらの北京らしい街並み)の雰囲気も楽しみつつ、Lang Lang老師の叙情的な

バッハが聞けて最高。

 

*アリアは1:45から

 

 

その昔、国際的文化人の代表選手ともいえる岡倉天心が、「東洋にはない唯一のもの」と感嘆したのが西洋の音楽。

ベートーヴェンの交響曲第5番を聴いて驚愕したのだそう。

 

私も全く同感です。

バッハも非常に西洋的ですよね。

 

   クローバークローバークローバークローバークローバー

 

 

実は、荀子の中には、音楽に関しての論述があります。

荀子というと性悪論が有名ですが、それだけではないのです。

 

『荀子』巻第十四 楽論篇第二十の冒頭で、「音楽は快楽であり、人間の情緒形成になくてはならないものだ」とまで言い切っています。

 

そして次のように音楽の効能や重要性について述べています。

 

 

夫声楽之入人也深、其化人也速。故先王謹為之文。楽中平則民和而不流、楽肅莊則民斉而不乱。民和斉則兵勁城固、敵国不敢嬰也。如是則百姓莫不安其処、楽其郷、以至足其上矣。

 

 

そもそも音楽は人の心の奥深くまで浸透していく。だから感化させるのも早いのだ。このため、古代の王たちは音楽を美しく文礼化してきた。音楽が穏やかで調和してものであれば、国民は和して怠惰に流れず、音楽が厳粛なものであれば民はよくまとまり乱れないものだ。民が団結していれば兵は精鋭で城の守りも堅固となる。このため敵は弱みにつけ込んで攻め入る隙がない。このように、国民は自らの立場や役割にしっかりと根付くことができ、自分の居場所での生活を楽しみ、為政者に対しても満足するものである。

 

 

そこまで言い切るか、というぐらい力強く音楽を肯定し、この後の段落では「そんな役に立たないものは儒家の我々には必要ない」と音楽を鼻から否定した墨子を真っ向から批判しています。

 

 

私自身も音楽のない生活というのは考えられないですし、この点でも荀子が大好きです。

 

 

お時間ありましたら、ぜひお茶でも飲みながら、もう一度北京の風景と共にLang Lang版のバッハをお楽しみくださいませコーヒーキラキラ