ピク民の嘆き-ALSの初期症状 | 心の動き

心の動き

ALSを発症してから現在まで、日々の生活や仕事そして趣味と織り交ぜる形式で心の動きを文章に綴って来ました。それらを加筆修正してアメブロで公開していきます。読み物として不特定多数の方々の評価を受けたいと思い、アメブロ開設に至りました。

ALSの初期症状が出始めたのが2,017年の夏でした。あの頃はまさか自分がALSNi罹るとは、夢にもおもってませんでした。

 

以下は

https://www.hirasakajuku.com/cont10/main.html

においてあるものを加筆修正したものです。

 

 

上腕二頭筋と大胸筋がピクピクと痙攣し止まらなくなった。丁度二年半前の出来事である。

「もしやALSかも?」と言う多少の不安を抱えながらネット検索した結果、「ピク民」と言う単語に行き着いた。ピク民とは文字通り体のある部分がピクつく人々のことで、ストレスやマグネシウム不足等の原因で起こるというピク民同士のやり取りを閲覧して、安堵したし、数日後に痙攣も収まったのである。

しかし、漠然とした不安が常に頭の片隅にあった。「痩せましたね」と言われたし、左足が時々地面に引っ掛かったし、何より急速な勢いでサッカーが下手になっていった。
それでも呼吸や飲み込みには何の問題もなかったので、インターネットを通した自己診断ではALSは除外された。代わりに浮上したのがパーキンソン病で、病院で精密検査を受けて陰性反応が出るまでは頭の中はパーキンソン病一色だった。その後、医師から「ケネディ病の疑いがある」と言われ、遺伝子検査で陰性反応が出るまで頭の中はケネディ病一色だった。ALSの通称はルーゲーリック病で韓国ではその名称が定着しているため、韓国にいる期間はこの偉大な野球選手の名前が脳内を行き交っていた。

今日の左手の痙攣を観察しながらふとそんなことを思い出した。