‐噴水公園‐
中心に大きな噴水がある名も無き公園。
その公園の噴水の右側にあるベンチに一人の少女が腰掛けていた。
「……ハァ。疲れたなぁ。なんでこんなに暑い日に部活なんてあるかなぁ~」
首に巻いたピンクのタオルで顔を拭いながら少女『望月茜』は溜め息をついた。 タオルには“天高女子テニス部”の刺繍が入っている。
「…うーむ。それにしても今日は集まり悪かったなぁ。そろそろ学校祭近いから皆忙しいのかな?」
うーん。 と 顎に手をやり考え込むが
「…まぁ、皆が来てなくたって“天高女子テニス部期待のエース”のこの望月茜様がいれば今年も優勝間違いないなしよ!!」
勢いよく立ち上がると拳を突き上げ、そう高らかに宣言した。
‐ヒュウゥ‐
誰もいない公園に冷たい風が走り、空しいが残った。
「………はぁ~。にしても午後練だったのにまさか弁当忘れるとは。望月茜一生の不覚! ……あ~もう。朝から変な奴に会うし、弁当は忘れるし、パン買おうとしたら財布も忘れるし。……今日は最悪だぁ!!」
本日、何度目かの溜め息と悪態をつく。公園には茜の腹の音が何度もこだました。
……公園の時計は今、4時半を指した。
中心に大きな噴水がある名も無き公園。
その公園の噴水の右側にあるベンチに一人の少女が腰掛けていた。
「……ハァ。疲れたなぁ。なんでこんなに暑い日に部活なんてあるかなぁ~」
首に巻いたピンクのタオルで顔を拭いながら少女『望月茜』は溜め息をついた。 タオルには“天高女子テニス部”の刺繍が入っている。
「…うーむ。それにしても今日は集まり悪かったなぁ。そろそろ学校祭近いから皆忙しいのかな?」
うーん。 と 顎に手をやり考え込むが
「…まぁ、皆が来てなくたって“天高女子テニス部期待のエース”のこの望月茜様がいれば今年も優勝間違いないなしよ!!」
勢いよく立ち上がると拳を突き上げ、そう高らかに宣言した。
‐ヒュウゥ‐
誰もいない公園に冷たい風が走り、空しいが残った。
「………はぁ~。にしても午後練だったのにまさか弁当忘れるとは。望月茜一生の不覚! ……あ~もう。朝から変な奴に会うし、弁当は忘れるし、パン買おうとしたら財布も忘れるし。……今日は最悪だぁ!!」
本日、何度目かの溜め息と悪態をつく。公園には茜の腹の音が何度もこだました。
……公園の時計は今、4時半を指した。