昨日は、ヨルダンで実際に難民支援をしている国連UNHCR職員の女性のお話を聞いてきました。
UNHCR
→活動目的:難民と避難民全般の国際的保護と恒久的解決に向けた活動
恒久的解決とは何を指して、具体的に何をしているのか
①本国への自発的な帰還
②庇護国への社会統合
③第三国定住(カナダやアメリカが主。日本にも第三国定住プロジェクトがある。)
→それぞれの現状
①紛争地域に帰ることは難しいし、安全でなければUNHCRの定義では本国への帰還と認められない。
②ブルンジ難民にタンザニアが国籍を与えた例が特別視されてしまうくらい、まれ。
③アメリカとかカナダに受け入れられるのは、全難民の1%くらい。
このように、理論的には難民の解決策が見えてるけど、現実的には難しい。
法的に宙ぶらりんなステータスで生きてるのが難民。
今研究者はこの3つ以上の解決策を考えている。限界があるから。
例えば、難民が現地の経済に貢献できるようなアクターになることで、庇護国への影響が少ない形での社会統合が可能になるように。
次は、難民について。
難民の数って、イギリスの人口と同じくらいいるんだって。
難民を生んでいる国として一番多いのは、シリア。その次アフガニスタン、そして南スーダン。
受け入れ国で一番多いのは、トルコ、そしてパキスタン、レバノン、イラン、ウガンダ、エチオピア。だいたい難民を生んでいる隣の国が多い。
また、途上国の受け入れが多い。先進国はまだまだ難民受け入れが少ない。
これは、難民政策もあるが、そもそも地理的要因として難民がやってこないという理由もある。
世界では、パレスチナ難民が一番多いけど、これはUNHCRではなくてUNRWAという機関が歴史的に支援してきた。
そして、ヨルダンの難民支援について
ヨルダンの難民キャンプは2つある。
①ザータリ難民キャンプ
できた当時は最大と言われていた。
②アズラック難民キャンプ
IKEAから出たお金でソーラーパネルが設置されている。
(ヨルダンの難民キャンプは世界的に注目を集めているし、お金も入りやすいのでこういうことができる。)
普通の難民キャンプには、電気は通ってない!
でも、個人的にソーラーパネル(ソーラーパネルは日本に比べて安い)や石油で発電している人もいる。
実は、80%以上のシリア難民は、都市に居住している。
難民キャンプor都市と言われたら、都市を選ぶ人の方が多い。
<理由>
・移動の自由があるかないか(キャンプを出るときには、政府の許可がいるから)
・現金支給か物資支給か
・仕事が見つけやすいかどうか(キャンプ内にもたくさん仕事はあるけど…。教師も医者も。)
ヨルダンの都市に住むシリア難民は、自分でアパートを借りてヨルダン人と同じ条件下で住んでいる。
「難民である」と見られてしまうことは、私たちが想像する以上に難民にとって辛いこと。
だからこそ、例えば現金支給プログラムではヨルダン人・難民共に同じ方法で現金を支給して、難民と現地人を区別できないようにしている。
UNHCRにはコールセンターもある。キャンプでの支援だけではない。
<ヨルダンにおける難民支援の目的~3つの恒久的解決に照らし合わせたとき~>
UNHCRの恒久的解決3つ、復習
①本国への自発的な帰還
②庇護国への社会統合
③第三国定住
→
①シリアがまだ危ないので、UNHCRとしてこれはやってない。勝手に帰っちゃう人はいる。
②まあこれを主にやってる。
③2015とかは第三国定住を送り出す先としてヨルダンが一番多かった。
しかし、トランプになってから第三国定住でアメリカになかなか送り出せなくなった。
ただ、重い病気の人とか、緊急スロットにある人は受け入れてもらえる可能性はある。
ヨルダンオペレーションで一番難しいこと
→難民というステータス、庇護申請をしている人は平等に扱うのがポリシー。
イラク難民でも、シリア難民でも。
しかし、ヨルダン政府のUNHCRに対する要請に基づいて活動するしかないため、例えばヨルダン政府がシリア難民に対する支援しか要請しないとしたら、UNHCRはそのまま活動するしかない。
また、ドナー国の意向もめちゃめちゃ反映される。
国連機関は私が前まで思ってたほど万能じゃないなあとも思う。
あとは、実際の難民とか難民支援の様子を映した、UNHCRの映像を見た。
やっぱりすごく心を打たれた。
国連機関であれば政府が機能しないような国をマクロに救えるかもしれない。PKOのブルーヘルメットとか、国連機関の車とかが、現地の人にとって希望であるような世界であってほしい。そこに私も貢献したい。
って考えるとすごくワクワクする 。難しいことはたくさんあるけど。
