今日のゼミは、労働問題、過労死についてでした。

 

先生は電通の高橋まつりさんの事件、佐渡未和さんの事件で弁護士をしていたらしくて、まさかの、彼女たちのお母様が講師として来て話してくれました。

 

誰かを亡くした人の話を実際に聞くことが初めてだったのはもちろん、あまりに感情的だったり、私も今後過労死する可能性がないわけじゃない、というリアルさ。衝撃的でした。

 

 

前置きとして、過労死の歴史について。

 

まず戦後経済成長期に、経営システムの中に長時間労働が組み込まれた。

 

1990年代前半にバブル経済が崩壊すると、不況のため

「生き残り」をキーワードに

・長時間労働による過労

・雇用不安によるストレス

による精神疾患や自殺が激増した。

 

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まつりさんのお母さんの話を聞いたメモ

 

 

 

お母さんは、まつりさんの人生を無駄にしないために話してくださるそうです。

 

まつりさんは、中学校から特待生で、バスケ部と文武両道したり、英語で賞をとったりと、とっても優秀だったそうです。東大に入ってからも、ラクロス部で頑張ったり、奨学金を得て中国に留学したり、出版社でアルバイトをしたり。

 

言葉で何かを表現することが好きだったため、大手の広告代理店で頑張ろう、と決めたそう。

 

まつりさんもお母さんも、電通は給料は高いけど体育会系で、激務だと知っていました。

しかし、自分の努力でいろんなことを成し遂げてきたタフさとやる気で、頑張ろうと思っていたそうです。

 

新入社員は自分の仕事量をコントロールする方法がなく、残業するなと言われるのに上司はどんどん仕事をふってくる。

法的に引っかかるから、労働時間を記録するなと上司に言われる。

東大卒だから、ということでいじめられる。

 

体育会系の社風では、若い社員が発言する権利はない。

努力で自己実現してきたという自信をズタズタにされる。

 

 

 

休職するか、退職するか自分で決断するからお母さんは口出さないでねと言っていた。

同じように東大から電通に行って、その後退職した人のお話を聞いたこともあったし、労働センターに相談したり、上司と面談したりもしていた。

 

上司との面談で、

君には期待しているし、十分仕事を達成できているじゃないかと言われた。

 

 

 

ぜひ、働く環境について学んで欲しい。

どんな仕事でも、やるのは生身の人間。

 

何日も十分な睡眠を取れないことは、想像以上の負担。

学生時代には、どんな勉強でも頑張れていた人が、仕事になると命を落としたり、心の病になったりするのだ、ということを学ぶべき。

 

上司は、自分たちもハラスメントを受けてきたのだから、という自信があるから、社風を変えることは難しい。

そのような風潮には、我慢せず戦って欲しい。

 

戦うことが自己実現でも、社会貢献であっても、自分の命を無駄にしてはダメ。

プライドやキャリアのために、命を落としたらダメ。

時には、全力で逃げる勇気を持って欲しい。

 

働く人を守る法を、学んでください。

企業には、そのような法を学んで欲しい。

政府には、そのような法を整備して欲しい。

 

過労死が社会問題になって、働き方改革などの風潮も生まれてきたけれど、残念なことに、働く人を守るには十分ではありません。

 

人は、幸せになるために働くのです。

働くために、命があるわけではありません。

 

 

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どうしてまつりさんの事件が起こってしまったのか?という分析

 

①労働環境

・週の睡眠時間が10時間だったことも

・二徹からの朝から出勤なんてことも(学生のサークル活動と比べても、責任を伴う「仕事」であることに注意)

 

②ハラスメント

言葉による上司からの暴力が多かったそうです。

 

③会社の違法性

労働状況の隠蔽やごまかし

 

④極度の過労とストレスによる、うつ病

→行為選択能力が減っていた。

 

 

~では、どうして退職を選択しなかったのか?~

うつ病に罹患すると、理性的な選択能力を喪失してしまうから。

 

 

 

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佐渡未和さんのお母さんのお話を聞いたメモ

 

 

 

悲しみは時が解決してくれるというが、そんなことはない。

 

ただ、このような場を設けてくださることで、唯一心が紛れる。

しかし、未和が亡くなった日から、心から笑える日はない。

 

未和は報道記者で、真夏の炎天下、2ヶ月に渡る選挙情勢に関する取材の末、過労による心停止で亡くなった。

 

連絡がなく心配した婚約者が自宅を訪問し、そこで亡くなっているところが発見された。

 

会社から渡された勤務表を見たとき、主人は泣いていた。

連日深夜まで働き、連日睡眠をとっていなかった。

 

亡くなる前の1ヶ月は、209時間も時間外労働をしていた。

 

 

どうして自分は未和を守れなかったのか?という無念さに日々苛まれている。

どうして、会社の中でこのような異常な環境が放置されているのか?という疑問が消えない。

 

会社は、記者は、時間ではなく裁量に基づく個人事業主のようなものだと言っていた。

未和がまるで悪いみたいな言い方であった。

 

職場だけでなく、報道の取材態勢にも問題があったと思う。

 

ベテラン記者の何人かと組み、若手の女性という弱い立場でも頑張った。

 

 

正確で迅速な報道をしたとして、報道者賞をもらった。

ただ、人の生死に関するような重大なことならともかく、選挙に関する報道のために長時間労働、そして未和の死が起きたと思うと、怒りを抑えられない。

 

今、やっと過労死認定が社会に公表され、その会社では働き方改革がなされているという。

しかし、過労死に関わった人たちが今も働き、昇進していると思うと、胸が裂けそう。

 

4年間、過労死の事実はひたすら伏せられてきたし、公表まで会社から謝られることもなかった。

会社としては、法律は犯していないと言われた。労働に労基署からの是正勧告は受けていないという意味だろうが、どうしていいかわからない。

 

 

 

未和は、報道記者の仕事に誇りと生きがいを持ち、朝早い生活にも弱音を吐かず頑張っていた。

部署を移転したばかりで、九月には結婚も控えていた。

 

生きようとしていた。

 

 

それなのに、体は正直だった。

 

私は、主人のブラジル13年間の駐在を終えてやっと日本に帰れるというところで、そして腰を落ち着けられると思っていた。

趣味もなく、特技もない私は、結婚しいずれ出産し、益々忙しくなるだろう未和を手伝うことを心から楽しみにしていた。

 

せめて、生きていてくれたら。脳死でも、植物状態でも。

未和の死は、あまりに突然すぎた。

 

 

この話をすることが、労働環境が変わるきっかけになることを祈っています。

 

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佐渡未和さんの事件について

 

公益性の高い仕事では、長時間労働・過労もやむを得ないのか??

医師とか、教師とか。

 

→本当に、「公益性」が高い仕事なのか、疑問なものも多い。

例えば、一秒でも早く「当確」を打つことが、それほど公益性が高いのか?

 

 

むしろ、公益性の高い仕事を担う者こそ、生き生き働ける労働環境が必要ではないか?

 

 

過労死が発生する職場では、業務不正が併存していることが多い。

過労死は、職場の病理現象の象徴。

 

 

??仕事の能率という面から見て、長時間労働は非効率ではないのか??

 

労働者が生産的でいられるのは、平均一日6時間以下の場合、という説がある。

 

 

??お客様は神様か??

お客様も労働者も人間。

 

 

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労働問題についても、興味の幅を広げて考える必要がありますね。

今はまだピンと来ないけど、働き始めたら絶対この記事を読み返そう。