この日は社長に久々に会って、一気に会社が明るくなった。すごい人。ずっと頭で考えていたことを具体的に行動に移すこともできて、仕事の時間が一瞬で終わった。

 

一週間働いてみて、本当に素敵な会社だなあと思った。何が素敵かって、「人、まち、地球を元気に」っていう会社のビジョンがあって、仕事が本当にそのビジョンにつながっていると思えるし、社員の方達が働いている一番のモチベーションがそこなのも伝わってくること。

 

一番若手の社員さんが話してくれたこと。太陽光パネルを売る仕事って、べつにどこの会社が売っても見た目は一緒だし、他のところで付加価値が出るとは言ってもたかが知れてる。(私は再生可能エネルギーに疎すぎて知らなかったけど)事業として競合がたくさんいることが、それをやっている人のモチベーションを落とすらしい。

 

その人曰く、でもそのなかで、この企業のビジョンを一番体現するのが、ある意味「ソーラーシェアリング」なんだって。人のエネルギーの源は、食べ物。食べ物を農業で作りながら、街に明かりを灯す電気を生み出し、しかも太陽光でクリーンなエネルギーだから、それが地球のためになる。

 

多分、この企業がお金命!みたいな感じでガンガン営業に行くようなところだったら、みんなやめていると思う、って言われた。

数や金額を追うというよりは、相手にニーズがあって、自分たちのビジョンに共感してくれるから契約を成立させる。会社が経営できる程度にはお金をもらうけど、一番はそこじゃない。

前まで、利益を一番に追い求めるから企業で働くのは嫌、って言ってたけど、企業って言っても本当に色々だし、へたなNPOより社会貢献志向性が強いと思った。

 

 

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宮城県にはあちこちにソーラーパネルがついてるんだけど、普及し始めたのは2012年からだって。これはなんでかっていうと、震災と原発事故を受けて、国が再生可能エネルギーの重要性を認識、経産省が電力の固定価格買い取り制度を制定したから。

国がやる気になって制度を作ったことで、人々や社会がはっきり動いた事例をまたも見た気がして、心を打たれた() 

詳しくはコチラ:https://www.tainavi.com/library/2610/

 

 

あとはハッとしたこと。きのうはソーラーシェアリングのための土地を会社に貸す予定のお客さんのお宅を訪問したのだけど、別に土地の所有者にとっては、わざわざソーラーシェアリングを選ぶ理由がない。

 

田舎なんてそこら中に土地があるし、空き地をどう使うかは自分次第。農地っていくつか種類があって、基本的に第1種農地(農業に最適な環境の農地)以外は比較的楽に農地以外の用途で土地を利用するために転用を申請できる。だから、わざわざ農業を始めるなんて面倒なことせず、ただパネルをつけるだけ。

 

 

この日訪れた案件はすごい山あいにあった。今はそこでおばあちゃんが一人で牧草を作っているけど、大変だし、太陽光発電をやりたいと。でも、簡単には転用できない第1種農地だったんですね。

じゃあ貸そう。ということで、そこがソーラーシェアリングの候補地になっているわけです。別にそれが1番の望みってわけじゃない。折衷案。

 

まだまだ手続きが大変で、ノウハウもないから、ソーラーシェアリングがいろんな土地で普及するまでには時間がかかるんだろうなあと思った。