学校のゼミで、震災について学びに宮城と福島に来ました。

 

今日訪れたのは、水産加工業を行っている、宮城の会社。なかなかうまくいかない震災後の復興で、成功しているケースらしい。

そこでお話をお聞きしました。

 

本社工場が津波でめちゃくちゃになって、新しいものを再建。すごく綺麗。

 

地盤が弱いところでは、建物自体が残ってても、地盤沈下で建て替えないといけなくなった。

 

 

産業を担うという意味で、宮城では水産加工品出荷額が地域経済の中で大きな割合を占めていた。7割を超えてた!

それが、震災によってダメになった。原材料、機械、商品などが全てダメになった。残ったのは、土地、借金だけ。

ほとんどの企業は、そこから自力で立ち上がることはできなかった。

 

その時利用したのは地震保険、また国による施策。これまで国がこのような場合に企業に支援金を出したことはなかった。自己再建しなさい、というスタンスだった。阪神淡路大震災の時でさえも。

 

しかし、その状態では、産業も雇用もダメになる、地域全体がダメになる、ということで今回国は、グループ化による補助金を編み出した。

 

今までは「組合」を作れという形だったが、流通経路などを踏まえてグループを作った上で、個々の会社にお金をくれるようになった。

1回目、6月ごろ復興に必要な3/4の金額を国が出してくれるとのことだった。

しかし、60億円くらいというとても少ない予算だった。案の定、全部申請が通ったわけではなかった。がっかり。

 

3回目、民主党政権下でお金がボンと出て、12月にやっと申請が通った。

 

いざ申請が通って再建しようと思った矢先、建築資材高騰。

そこの追加資金はもらえなかった。

 

ヤマトミは一年後に復旧。

ただ、1年間商売が休止したとなると、いろんな弊害が出てくる。

 

例えば、商品の売り先がなくなった。

スーパーなどに売り込みに行っても、自分たちがかつて売ってたところには他社の商品が入っている。売る側はヤマトミがいない間にも売るための商品を調達しないといけないので、そこの間にすでに繋がりができてしまう。

 

そこで、売り先がないなら、消費者に直接売ろう!という発想転換をした。

 

そのために10社が集まって、「石巻うまいもの発信協議会」という団体を作って、どうやったら売れるかを考えるようになった。

デザインやマーケティングなどの勉強会。

→会社をおこして、うまいものマルシェというお店を共同で経営するように。

 

復興庁が主催して、春と夏に大学生のインターンシップを受け入れてきた。

根本の目的としては、若者に将来的に石巻に移住してもらうこと。

 

抱えてる問題

・販路の問題

・原発の風評(特に対海外 輸出できてない)

→去年までは、養殖でとったものを廃棄していた。そのぶんを東電に賠償してもらうという形。

・人手が少ない

→求人倍率は2倍 パートなどは4〜5倍

最低賃金より100円くらい上じゃないと人が来ない。

ベトナムやインドネシアから実習生を呼ぶように。6人組でくるので、労働力という意味で一気に入ってきてくれていい。でも彼らが日本で置かれている立場は微妙だし、受け入れる側も24h体制で大変ではある。(この現状やシステムも気になります)

・原料の価格高騰

 

地方創生に興味。というのも、まず地方創生に関わる人はベンチャー気質な人が多い。面白いしエネルギッシュ。

シティガールだけど笑、どこの地域もシティになったらいいって思ってるわけじゃない。世界中どこもかしこも丸の内みたいになっちゃったら味気ないし、シティの意義がなくなる。それぞれの地域の資源とか人の魅力を生かして、地域の人が納得感を持てるようなまちづくりっていいなあと思う。

 

平和とか、地方創生とか、震災とか、いろんな産業とか、私の興味の源泉は”日本"っていうところに強く結びついてるんだなって気づいた。日本大好きだからね。

もっと早く日本の諸問題とか現状を勉強し始めればよかった。