Newsweek誌7/30号日本語版の文在寅大統領の経歴と韓国への輸出規制の記事は日韓を海外の視点で書かれており、参考になるので要約します。

 結論はトランプに調停役を頼んでもダメ、ドイツのメルケルのように国際的に通用する感覚で謝罪しないから誠意がないとみなされ、韓国が昔の問題を蒸し返す。

 国際感覚欠如は島国根性のままで、海外の動きを報道しないマスコミにも責任があり、問題の根は深いと思います。

要約

1.     文の経歴(「反日大統領文在寅の論理を読み解く」から)

1953年の朝鮮戦争後半に中国義勇軍参戦により北朝鮮で包囲された米軍が撤退するときに同じ船で文の親も巨斉島へ避難し、この島で文は生まれた。学生時代は朴の軍事独裁政権により徴兵されて特殊部隊として厳しく訓練されている。この後、軍事政権に反抗するグループのリーダー格で活躍。この時代の人は独裁を倒し民主化した経験と自負がある。

 軍事独裁政権崩壊後もその既得権益層が親日派と呼ばれ韓国を支配してきた。親日派とは日本植民地時代に日本に協力した裏切り者を指す。だから軍事独裁政権による1965年締結の日韓基本条約を容認しない。日本からの賠償金は個人補償ではなくインフラに使われたと認識している。

 また、南北を統一し、北朝鮮の人民を救うという強い使命感がある。だから徴用工賠償請求判決は歴史を正す判決とみなす。しかし韓国世論は国益のために日韓関係改善をすべきとし、文の支持率は下がっている。

2.     日本の外交の成功と失敗・・・韓国裁判所の日本企業資産の差し押さえ命令は決定したが、まだ資産売却はしていない。日本が輸出規制することで日韓関係者が50年余り営々と築いた両国の共栄関係を破壊しかねない。アメリカに調停を打診してもトランプは意欲も力も失っている。トランプが拙速に朝鮮戦争終結宣言すると、在韓米軍撤退、南北統一となり、GDPでロシアを超える朝鮮の誕生というシナリオもあり得ることを考え、無用な対立を今から避けねばならない。

3.     韓国の反論の誤解

韓国がホワイト国の指定から除外されても日本から輸出は可能だが、輸出許可申請件数が増え、手続きに時間がかかるだけ。それでも台湾や他のASEAN国より優遇された状態である。輸出規制で逆に日本企業の業務量が増える。

4.     慰安婦問題

トランプは日米同盟の重要性を全く理解していない。彼の考えはアメリカ製品を買え、天皇とのツーショットを撮らせろの2点に尽きる。

 安倍が日本の韓国への戦時中の加害責任に触れるのを避けているとアメリカは見ている。根拠は2015年のワシントンポスト紙インタビューの時に安倍が「韓国女性が犠牲を強いられた」といい、「韓国女性の人権が侵害された」と受動態の表現で責任を回避した。そうではなく能動態で日本を主語にしてはっきりと日本が犠牲を強いた、人権を侵害したというほうが責任感があるということ。

 これと対照的なのはメルケルで、戦時中のドイツはなん百万もの犠牲者に対して責任があり、犯した行為を明確にするために強制収容所の保存をしていると2015年の演説で能動態で述べている。この国際的に通用する表現でない点が韓国でも日本の謝罪はデリカシーに欠け、賠償も不十分だという根強い韓国世論の背景にある。

 

 だから日本の最良の方法は、誠実に謝罪し倫理的に問題をとらえることであり、決して法的な見方(かつて最終合意だという文書を交わしたことを指す)で守りの姿勢をしないこと。そうすれば日本は倫理的に向上することができる。

2019.7.24投稿 同日イラスト追加訂正 7/25赤字改定