安保法案は政府の説明では

1.重要影響事態安全確保法…日米安保条約の効果的運用

2.国際平和支援法・・・海外紛争地域で平和維持活動する外国軍隊への支援

 

1.については、集団的自衛権行使可能にする、つまり今までは行使不可能だったといっていますが、ここに集団的自衛権を間違って解釈している実態が表れています。安保法案を施行しなくても集団的自衛権は以前から行使可能なのです。

 

そもそも集団的自衛権なるものは一体何かを明確に理解しなければ話になりませんので、日米安保条約英文版の前文に書かれている集団的自衛権を見てみましょう。

Recognizing that they have the inherent right of individual or collective self-defense as affirmed in the Charter of the United Nations,・・・・・

下線部のinherent生まれつきの、本来のという意味なので「 両国が国際連合憲章に定める個別的又は集団的自衛という本来備わった権利を有していることを確認し、 」となるべきですが、公式の和文訳は「固有の権利」となっていて、ここに実は訳文の重大な欠陥がありそれが集団的自衛権誤解のもとになっています。つまり英語の苦手な日本人の欠点がもろに表れています。日本人は何をしても結局最後は英語でつまづくのです。

集団的自衛権とはinherentな権利、つまりどの国も生まれつき持っている権利であり、正当防衛の権利なのです。正当防衛なら憲法にわざわざ正当防衛の権利すら放棄すると書かない限り、たとえ9条で戦争放棄しても正当防衛の権利は生まれつきの権利だから放棄できないと解釈できるから自衛隊を保持しています。

この誤解について海外メディア報道から引用すると、14.7.1ロイター通信によると「日本政府は1日、集団的自衛権の行使を認める憲法解釈の変更を閣議決定した。日本への直接的な攻撃に対して最小限の武力行使しか許されなかった自衛隊は、親密な他国が攻撃を受けた場合でも、一定の条件を満たせば反撃可能になる。」と報じていますので、一定の条件を満たさない場合は反撃できないと日本は考えていたことになります。この点をロイターは「歴代政権は集団的自衛権について、国連憲章で権利を認められてはいるものの、憲法が制約する必要最小限の武力行使に含まれないとの立場を取ってきた」と報じたのです。

 

これに現れている日本政府の集団的自衛権の解釈思考回路の誤りは、自衛隊を保持していてもその武力行使を必要最小限に制約したため、外国から攻撃されたときに日本だけで自衛する個別的自衛権に限定した結果、日米安保条約を締結していたにもかかわらず日本を攻撃した外敵に対してアメリカと共同して反撃する、つまり日本がアメリカと集団的自衛権を行使するということができないと思っていたことになります。

 

これではせっかくの日米安保条約はただの紙切れで、アメリカに手出ししないでくれ、自分一人で防ぐと宣言したことになります。おかしいと思いませんか?本気でこう解釈したのならバカです。あるいは安保条約締結に反対していた当時の若者、野党などを説得するための詭弁、ごまかしとも考えられます。

 

ところがこのごまかしがいつも思考回路にインプットされたままなので今でも日本中で集団的自衛権の意味を正しく理解していません。日本が攻撃されてないのに他国の戦争に協力するのが集団的自衛権だと思い込んでいるようです。

 

すると結論は、日本の領土が攻撃されたら安保条約に基づき日本を防衛するアメリカ軍に対して、米軍後方支援だけじゃなく、米軍そのものに対する攻撃も自衛隊が防衛する義務があると考えるのが集団的自衛権ではないでしょうか?米軍を防衛することができないと解釈していたのならトランプの言うように一方的にアメリカにのみ負担のある日米安保など破棄しろとなります。この点を改め、米軍後方支援や米軍への攻撃の防衛なら自衛隊法改正だけでも対応可能でしょう。

 

しかし日本が攻撃されない状況なら日米安保対象外ですからアメリカ向けミサイルを自衛隊が撃墜することはできません。安倍晋三はこれを可能にするつもりですから憲法を無視し、さらに日米安保も無視してアメリカ向け北朝鮮の核ミサイルを自衛隊のパトリオットで撃墜し、その報復に東京に北のミサイルを撃ち込まれるというとんでもない男です。東京向けミサイルを打ち損ねたら日本に三たび核の犠牲者が出ます。

 

次に2.ですが、以前サマワの国連PKOに参加した自衛隊長は、「南部サマワで復興業務支援隊の初代隊長だった当時、治安維持はオランダ軍の任務だった。自衛隊が復興支援をしたいと望む地に、オランダの指揮官が同意するとは限らなかった。自分たちの手で、ある程度の治安維持ができれば、活動が非常にやりやすくなる。」と述べており、国連加盟の日本が義務としてPKOに参加しても外国の意向を気にしながら肩身の狭い思いをしたことが伺えますが、これは集団的自衛権行使ではなく、国連の要請に基づき国連憲章にのっとっての自衛隊派遣ですから、これも自衛隊法を改正するだけで対応可能でしょう。

 

次に駆けつけ警護はどうなるかですが、紛争地域で単なる武装集団との戦闘は戦争ではないから、武力を行使して戦闘や護衛しても警察の代わりに海外派遣しての行動であり何ら憲法に触れないですから、これも自衛隊法改正だけで済む話でしょう。

 

結局憲法違反は日本が攻撃されないのに外国の戦争に協力する部分となりますから、ここを施行しても憲法違反の法律そのものが無効ですから施行もできません。ところがそれを選挙後に施行するという姑息かつ法治主義を無視するキチガイのやり方で安倍晋三はごまかすつもりです。