大本営「避難民を轢っ殺して迎撃せよ」

司馬遼太郎「沖縄は特殊状況ではなかった」

「轢(ひ)っ殺してゆけ」

作家の故・司馬遼太郎に対し、大本営からの説明者は昂然(こうぜん)と言い切ったという。当時の司馬は陸軍戦車第1連隊の将校として、本土決戦のために北関東に駐屯していた。米上陸軍を迎撃するために南下する場合、北に逃げてくる避難民の交通整理はどうすればいいのか――。そんな疑問に対する返答だった。

自著「歴史と視点」で、司馬は続ける。

「(国民を守るために)軍隊があり、戦争もしているというはずのものが、戦争遂行という至上目的もしくは至高思想が前面に出てくると、むしろ日本人を殺すということが論理的に正しくなる」

「沖縄戦において県民が軍隊に虐殺されたというのも、よくいわれているようにあれが沖縄における特殊状況だったとどうにもおもえないのである」

本土決戦があれば相模湾でも、同じことが起こっていたに違いないと。

 追いつめられると理性を失うのだから戦争など始めるな。15.6.23投稿