1. 原子炉作動原理

 ウラニウム235に中性子を当てたときの核分裂によるエネルギーを利用するが、1つの核分裂が次の核分裂を1つだけ誘発する状態(臨界)を維持し、連鎖反応が爆発的になるのを防ぐ。数%程度のウラニウム235を含むウラニウム238が必要で、天然ウランを濃縮する

核燃料:体積が大きいと中性子が燃料外部に漏れず連鎖反応が拡大しやすいため、燃料棒は直径1cm、長さ4mの細長い棒状にする。こうすると体積の割りに表面積が大きいので外部に逃げる中性子が多くなり、万一の事故でも連鎖反応しにくい。また、中性子がウラニウム235に当たるときの速度が速すぎると核分裂が生じないので中性子を減速するために燃料棒の間の空間に減速材として水を満たす。

原子炉の起動:最初の中性子だけは外部から供給するが、あとは核分裂により発生する中性子を使って連鎖反応させ、臨界にする。

制御:中性子を吸収する制御棒を燃料棒の間に挿入して中性子の数を調整する。

停止:制御棒を燃料棒の間に挿入して中性子を全部吸収し核分裂を止める。停止してもそれまでの分裂で発生した放射性物質を含む燃料棒から放射線が出てそれに伴う熱(崩壊熱)は止められない。したがって停止中でも燃料棒は冷却の必要がある。

2. メルトダウン

  原子炉を冷却できないと熱で燃料棒が溶けてメルトダウンになり、さらに格納容器もメルトスルーすれば地下水に触れ汚染する。溶けると常に水蒸気爆発、水素爆発の危険がある。燃料棒の外側を覆う金属が数千度を越える高温になると金属自体が燃焼するがこれは水などでは消火できない。

3.使用済み燃料:常に冷却を必要とし、空気中に取り出せる程度に温度が下がるまでに通常の冷却では34年かかる。冷却できないと燃料棒が溶けて大きな塊になるので、体積が大きいから1.の①のように連鎖反応が発生しやすく、きっかけとなる中性子は事故を起こした炉から放出されているので、再臨界の可能性がある(アーニーガンダーセン著『福島第1原発真相と展望』) 冷却には福島ではホウ酸水を使用しているので、ホウ酸がなくなると中性子を吸収するものがなくなるので連鎖反応が始まる。

4. 核反応による爆発

 結局、制御に失敗すると原子炉でも使用済み燃料プールでも核分裂連鎖反応が拡大して1種の核爆発(即発臨界)になる危険があり、福島3号機プールの爆発とチェルノブイリがこれである。

5. 福島の地震被害

 地震ですでに外部発電所からの電源と非常用ディーゼル発電機の冷却水ポンプ電源も失われた。高さ5.7mの防波堤に7.5mの津波が来て原子炉施設を浸水、津波の最終的遡上高さは13.1mである。(政府事故調)http://ameblo.jp/mtbace/entry-11347552614.html

6.福島で今後起こりうる危険性

4号機プールの爆発:このプールが崩れたら東京でも直ちに避難すべきである。ここには現在までの世界の核実験の放射能を合計したぐらいの放射性セシウムがある。 (アーニーガンダーセン著『福島第1原発真相と展望』)

 プール崩壊の原因となるものに放射性物質除去作業中の事故もあり、放射性廃棄物を詰めた容器(キャスクと呼ばれ20t程度と仮定)を吊ったクレーンが誤って落下させてもプールが破損する可能性がある。このつり作業は50回程度必要と見られる。

②福島原発近くの活断層の地震発生確率(30年以内の公表値に個人的見解加味)

双葉断層0.1%以内、井戸沢断層1%、湯の岳断層1%、畑川断層1%、前記4断層のいずれかが地震を起こす確率は計算により3.1%

③日本海溝のプレート型地震発生確率(30年以内の公表値)

福島沖10%、茨城沖70%~90%以上、三陸沖~房総沖30%、三陸沖南部50%、前記いずれかの発生確率は計算により97%、10年以内なら32

 

7.福島以外での原発関連事故の可能性

①青森県六ヶ所村2009年時点で使用済み燃料棒3015本とフランスから返送された核燃料再処理の廃液240mもあり、冷却に失敗すれば溶けて地下水に触れ爆発するから日本が壊滅する事態となる(広瀬隆著「原子炉時限爆弾」)

六ヶ所村が満杯のため各発電所にも大量の使用済み燃料がたまり続けているので原発全てに爆発の可能性が高まっている。

③高速増殖炉は欧米では危険のため開発を断念したのに地震と津波の多い日本だけが固執している(キチガイだ)。プルサーマルは欧米にも例があるが使用済み燃料の発熱量と毒性が高いので日本では処理場ができてないのに発電するなどキチガイだ。アメリカの原発は地震のない東部だけ(カリフォルニアの1つを除く)欧州もスペインなど一部を除きほとんど地震はないのにドイツは撤退を決断(さすが)。

 ドイツにある再処理工場での爆発を想定した予測:冷却に失敗すると爆発し致死量を超える放射能が周囲100kmまで飛び散る。  13.7.11改定