自分らしく。「あの頃、私、ノイローゼになって、頭ツルツルになったんです。」数年前に子どもの有名私立幼稚園の「お受験」のために神経をすり減らした日々を笑いながら話してくれた。きっと無理してお嬢様学校に入れようとしたんだろうか。「もう、何もかもやめて、フツーの小学校で元気にやってますよ!」金髪のツーブロックのショートヘアーと銀色のネイルの指先から奏でられるピアノは、今日の夏の空のようにどこまでも自由で伸びやかだった。