みなさんこんにちは。

MTA合金株式会社ブログ担当のカッパーアイアンです。

 

銅が高いです。亜鉛も高いですね。

ドクターカッパーというくらい、銅の価格は世界の景気に左右されます。

コロナ後の経済が回復に向かう中、半導体の需要の高まりを受けて銅の価格がどんどん上がっています。銅が上がれば銅合金も上がります。今日(令和3年6月17日)の日本経済新聞から一部抜粋です。

 

「幅広い産業で原材料として使う銅の国際価格が高騰し、国内メーカー各社の収益を圧迫している。原材料コストの抑制などのため、ダイキン工業などはアルミニウムへの切り替えを急ぐ。銅相場は高値が続くとの見方が多く、産業界に同様の動きが広がる可能性もある。

 

銅の国際価格は高値が続いている。指標となるロンドン金属取引所(LME)の3カ月先物が5月に1トン1万700ドル台に上昇し、約10年ぶりに最高値を更新した。その後も1万ドル前後で推移する。いち早く新型コロナウイルス感染が一服した中国や、ワクチン接種が進む欧米の経済活動の回復がある。世界的な脱炭素の機運で電気自動車(EV)向け需要などを見込んだ投機マネーの流入も一因だ。

 

相場の高止まりは企業業績に影響する。空調世界最大手のダイキンは、主要機器である熱交換器などで銅を使う。銅を主体とした原料高の影響で「2022年3月期は全体で535億円のコスト増となる」(同社)。パナソニックは銅を含む原材料の高騰が22年3月期に500億円規模の減益要因になるとみて、調達方法の見直しなどで大幅に圧縮する方針だ。

銅の国際価格は高値圏が続くとの見方が多い。機械大手の幹部は「2万ドルをうかがうとの声も聞こえる。落ち着いてもせいぜい8000ドルほどだろう」とみる。

 

メーカーでは銅より割安なアルミへの代替を検討する動きが目立ってきた。アルミの国際相場も現在1トン2400ドル強と昨年底値より7割ほど高い。一方、銅はアルミより価格水準が高いうえ、昨年底値の約2倍と上昇幅も大きい。

ダイキンはモーターの巻き線や熱交換器の内部で冷媒が通る銅管について、アルミニウムへの置き換えを急ぐ。既にビルやホテルなど業務用空調の一部について実施しているが、対象を広げる考えだ。銅よりも加工が難しいほか「性能の低下への対処が課題」(十河政則社長)という。

 

住友電気工業は自動車の組み電線(ワイヤハーネス)に使う銅をアルミ合金へ置き換える。重さが従来の約半分で済み、車体の軽量化につながる点を重視する。アルミ合金製のワイヤハーネスの生産量を25年に20年比で倍増させる。

中小企業への影響も大きい。日本電線工業会(東京・中央)の会長を務める住友電工の井上治社長は、ビルの建設現場で使うビル内の配線の単価が上昇しているため、「中小の工事業者の負担が増しており、受注が減っている」と話す。大阪市内の溶接会社の経営者は「取引先の水道設備に使う継ぎ手メーカーは仕入れ高に苦しんでいる」と指摘する。