昨夜、日テレ系列で21時から『風の谷のナウシカ』(宮崎駿監督、高畑勲プロデューサー)が放映されていた。
実は『風の谷のナウシカ』、自然界の分解者が主役であることを知らぬ人が何と多いことか…

胞子、胞子というのは粘菌(別名は変形菌)が出す胞子のこと。
粘菌とはキノコに非常に近い菌類だが、キノコとは違い胞子体が変形しながら胞子を撒き散らす。
キノコをはじめ、菌類は有機質を分解して土に返す。
ただ、『風の谷のナウシカ』の胞子は毒に冒され、人が吸い込むと死に至るか病になる設定になっている。
ちなみにオウムが街を襲い破壊した後に死んだオウムの死骸に付着していたのはまさに分解者の菌類である。


東日本大震災の福島第一原発事故ではかなり放射性物質による汚染が広がった。
今尚、福島県や群馬県の一部、栃木県の一部では天然の山菜やキノコが放射性物質で汚染されているという。
まさに『風の谷のナウシカ』の世界に近い状態が2011年に起きたのである。

『風の谷のナウシカ』の主人公のナウシカは清らかな水で培養した植物や菌類は無毒だと、お城の地下にある秘密の培養施設で確かめていた。
ナウシカは森を育てて大切にすれば汚染された世界を浄化することができると悟っていたのである。



宮崎駿監督が分解者として菌類やナウシカがアスベルを助けるシーンは空飛ぶムカデが出てくるが、ムカデは土壌生物である。
ムカデやヤスデなどの土壌生物も分解者として自然界ではなくてはならぬ存在である。

尚、粘菌を研究した第一人者は南方熊楠である。
南方熊楠は粘菌だけでなく、様々な生態系、生物多様性を観察、研究した第一人者、日本を代表するナチュラリストである。


粘菌の一種、まさに『風の谷のナウシカ』に登場する胞子を出す植物や菌類に似ている。


菌類は有機質を分解して土に返す、また浄化する役割も果たすが、必要以上の毒までは分解は全て不可能…
焼き払うだ、破壊するだ…ではますます人は破滅に向かう…

その為には?と宮崎駿監督が提議したのであろう。
1984年の作品である。

しかし、オウムはワラジムシか?ダンゴムシか?
ヒラタシデムシの幼虫か?