連絡が入り、今度は父親だけが来たのだった・・・
『こんにちは・・・』
声ですぐわかった私は、すぐさま応対に出た・・・
『あっ、お父さん、先日はどうも』
その顔には苦渋が滲み出ていた・・・
『実は家族会議の結論が出るにはでましたが、困ったことになりました・・・』
『えっ、どうしたんですか・・・?』
私はやや戸惑い口調で聞きなおした・・・
『利益の出る工場だけはどうしても残したい・・すると次男が買い取りすると言い出したんです!』
『えっ!!』
私は突然の展開に驚いた!
『それはすごいじゃないですか!お金の工面は大丈夫なのですか?』
『それが、次男も独身生活が長かったので蓄えがあるというんです・・・』
『へぇ~、すごいなぁ!』
私は想像をはるかに超えた結論に、喜びとともに安堵した・・・!
次男が買い取るというのは、債務名義が違うので一応は可能である・・・
課題は残るが出来なくもない・・・
私は工場が生き延びる策としては、一抹の希望が出てきたものとして
喜んではいたが、実は父親はそうではなかった・・・・
『実はお恥ずかしい話なんですが・・・次男は変わっていまして・・・』
私はまたまた急展開な話に戸惑いながら、身を乗り出すように聞き入った・・・
『長男と次男の仲が悪いんです・・・・』
話を聞いてみるとこうだった・・・
長男と次男は性格がまったく正反対で、長男は社交的で友人が多く
何事にも臨機応変に対応し、周りからの信頼も厚い
次男はどちらかというと職人肌、独断専行型で自分の考えを曲げず
何か気に入らないことがあると、仕事でもすぐ投げ出してしまう性格らしい・・・
父親は行く末を心配していた・・・
このまま次男のペースで行っていいものか・・・・
私はその次男を知ってはいたが、それほど心配はしていなかった
私の知るかぎりでは、たしかに少し強情なところもあったが
人間的にはおかしいと思ったことはなかった・・・
そしてこの日の話は一応終わり
私は早速相手の銀行と話し合いに入っていった・・・
銀行との交渉も日にちがかかり、難航を極めたが、何とか家と工場の
売買金額も決定し順調に進んでいくのだった・・・
そんなある日、依頼者から電話があった・・・
『困ったことが起きました、、次男が暴走し始めました!!』
『えっ!?』
またまた想像を超える出来事が勃発し
私は対応に、頭を悩ますのだった・・・・・