●共謀罪は歴史の逆行 「平和学の父」が懸念

(共同通信)

「平和学の父」として知られるノルウェーの社会学者、ヨハン・ガルトゥングさん(86)が

14日、東京都内で記者会見し、

「共謀罪は歴史の逆行であり、

長い目で見て成功するはずがない」

と懸念を表明した。

「共謀罪」に流れる考え方についてガルトゥングさんは、

欧州に古くからある

「王権は神の祝福を受けた神聖なものだという発想」

に起源があると解説。

「しかし、民主主義の下では、

国家権力は

国民に

奉仕するもの。

共謀罪は

国民を

抑えつけるためのものだ」

と話した。

憲法9条の改正を巡っては

「正直に国防軍と位置付けた上で、

専守防衛をはっきりと
うたうべきだ。

他国を攻撃できる長距離兵器を

たくさん持つ日本の現状は、

専守防衛と矛盾している」。

現在浮上している9条3項新設などの案には

「そういった指針が抜け落ちている」

と指摘した。

ガルトゥングさんは著書「日本人のための平和論」(ダイヤモンド社)の

出版を記念して来日。

同書では、東アジア情勢に抱く危機感を土台に、

日本に対し、対米追随からの脱却や

「共同所有」という発想の転換による

領土問題の解決などを提言している。

06月14日(水)17:42