武藤貴也(たかや)衆院議員は、

極右の人ですね。

安倍首相も極右の人だが。



●「天声人語」 天声人語

(08/05)

 未熟な若手議員の放言にすぎないのだろうか。

そうは思えない。

自民党の武藤貴也(たかや)衆院議員が、

安保関連法案に反対する学生グループ「SEALDs(シールズ)」の主張について、

「『だって戦争に行きたくないじゃん』という極端な利己的考え」と批判した。

ツイッターへの投稿だ。

▼氏は続けて「利己的個人主義がここまで蔓延(まんえん)したのは戦後教育のせいだろう」と述べる。

戦争を起こすな、憲法9条を守れという訴えが利己的とは、

いかなる理屈なのか。

▼氏が3年前に書いたブログがある。

いわく、滅私奉公のような徳の高い「日本精神」を破壊し、社会を荒廃させたのは日本国憲法である。

中でも「主犯」は基本的人権の尊重だ。

生存権すら制限された戦前と異なり、戦後日本には身勝手な「個人主義」が存在している--。

あらゆる問題を今の憲法や戦後教育の

せいにする。

一部の政治家に見られる発想だ。

▼これは武藤氏一人のことではない。

人権思想を疑う思考は

自民党の改憲草案にも見て取れる。

党の解説書は、「天賦人権説に基づく規定」を全面的に見直したとうたう。

▼個人主義を嫌がる点も通じる。

人権の核心を示す

現行13条は「すべて国民は、個人として尊重される」とするが、

草案は個人を「人」と改めた。

「個」を削り、別途「家(か)」族(ぞく)の尊重を盛り込む。

戦前への郷愁がにじむ。

▼武藤氏ほど露骨ではないにしても、

類似した志向性が

自民党にはあることを忘れるわけにはいかない。

そのような政権による安保法案であることも。

(08/05 02:01)