●【11/25】
事務所離脱、ドラマ降板…それでも山本太郎は超多忙!

11月28日04時26分

 今や反原発・脱原発運動の急先鋒として知られる俳優・山本太郎。

 12日に、山本が賛同人として参加している市民グループ

「みんなで決めよう『原発』国民投票プロジェクト」が

12月1日から開始する東京都・大阪市への

「原発」都民投票&市民投票の直接請求活動を前に決起集会を東京で行ったのだが、

取材に行って改めて彼の存在の大きさを知った。

 集会後、参加者たちが次々と山本のもとを訪れて記念撮影に応じたり、

「私たちも今度、反原発集会を開くのですが、来ていただけませんか?」

とお誘いを受けたりと、引っ張りだこ。

 実は前日11日夜には、東京・霞が関の経済産業省前で行われた

原発再稼働を反対するデモにも参加している。

 さらに、翌13日には、「さよなら原発-山本太郎語る-」

と題した講演会を行うために

長野県佐久市に足を伸ばしている。

 この佐久での講演会は有料だったにもかかわらず、

430席のホールに約600人が詰めかけたという。

 ほか、反原発運動が行われるデモやイベントには

日本全国、スケジュールが合う限り駆けつけており、

ヘタな政治家よりも多忙だ。

 3・11以降、
山本はtwitterを通して脱原発発言を繰り返し、

5月に所属事務所を離脱する騒動に発展した。

 特に関心が高まったのが、

「ドラマを降板させられた」とつぶやいたことから、

メディアにおける言論統制をも

あぶり出す結果となったことだ。

 山本も当初は、芸能界から“干される”ことを覚悟しての行動だったが、

支持者も多数登場した。

 若松孝二監督が「ああいうのがおもしろい」と、
山本と同じくtwitterで韓流批判を行った俳優・高岡蒼甫を

新作『千年の愉楽』で起用すれば、

映画『フラガール』などを手がけた李鳳宇プロデューサーが

山本主演で新宿2丁目のクラブを舞台にした映画『EDEN』の製作を企画するなど、

オファーが舞い込んでいる。

 また事務所退社後も、
NHKの情報番組「あさイチ」に出演するほか、

「通販生活」のCMにも登場。

 そして山本は、原発事故から25年を迎えたチェルノブイリを視察すべく

24日に日本を飛び立ったのだが、

それも某雑誌社の取材を兼ねているとか。

 もちろん、山本の言動には賛否はあるが、

人々に原発問題を考えるきっかけを与えたことは間違いない。

 そもそも海外では、

俳優やタレントも社会生活を営む一市民として、

政治問題に口を出すのは当たり前だ。

 俳優ジョージ・クルーニーは、

スーダン・ダルフール紛争で行われていた大量虐殺に抗議し、

武装勢力に自ら電話をして説得交渉。

 南スーダン独立の立役者となった。

 お隣り韓国でも、

06年にスクリーンクォーター制(政府により韓国映画の上映日数を一定日数義務付けている)が

米国からの“自由貿易”を楯(たて)に縮小された時、

韓国俳優総出で国内外でデモを行った。

 もっともイランのように、

政府の核開発などに反対した映画人たちが今、

こぞって反政府的なる理由で

逮捕されている例もある。

 それでも彼らは怯(ひる)むことなく戦い続け、

映画を作り続けている。

 果たして、日本の芸能界も欧米型に近づくのか。

 山本が起こした行動は、
日本の芸能界の仕組みさえも

考え直すいい機会となったのかもしれない。

(井上公造芸能(ウラネタ))