●吉永小百合さん「原発なくなって」
 原爆詩朗読会で発言
 
7月31日 16:41
 
 女優の吉永小百合さんが31日、
 
広島市中区の広島国際会議場であった原爆詩の朗読会で、
 
福島第一原発の事故に触れ「原子力発電所がなくなってほしい」とあいさつした。
 
 朗読会はこの日開かれた日本母親大会の特別企画で、約1500人が聴き入った。
 
 吉永さんは朗読前のあいさつで、
 
「『原子力の平和利用』という言葉を、今まであいまいに受け止めてしまっていた。
 『もんじゅ』(福井県敦賀市の高速増殖原型炉)が恐ろしいことは聞き、
 
廃炉に向けた運動はしていたが、
 
普通の原子力についてもっともっと知っておくべきだった」と話した。
 
 そのうえで「世の中から核兵器がなくなってほしい。
 
原子力発電所がなくなってほしい」と訴えた。
 
 その後、吉永さんは峠三吉の原爆詩集「序」や
 
栗原貞子の「生ましめんかな」など9編を朗読。
 
 最後に広島市内の子どもや母親らと一緒に平和の尊さをうたう
 
「折り鶴」を合唱した。
 
 会場にいた東京都立川市の香田玲子さん(63)は
 
「地震大国・日本に原発はいらない。
 
 吉永さんの発言に、我が意を得たり、との思いを持った」と話した。
 
(清宮涼)
 
■朝日新聞社