●【Sports Watch】
取材お断りの天才美少女スイマー

5月30日08時00分

 大阪で行われた競泳のジャパンオープン(22日)で
彗星のように現れた中学3年生の渡部香生子(14歳)に大きな注目が集まっている。

 渡部は100m平泳ぎ日本歴代2位、
日本記録にあと0秒38と迫る1分7秒10をマークし優勝。

 50m平泳ぎでも日本歴代4位の31秒83(中学生記録)で優勝すると、

200m平泳ぎでは2分23秒90でまたまた優勝し、

女子平泳ぎ3冠を達成した。

 驚異の14歳登場に水泳界のみならず、
賞賛の声があがり、「ロンドンオリンピックの星」として期待されている。

 渡部はアスリートとしての能力だけでなく、その愛くるしいルックスもスター性十分だ。

 ネット内や巷では「かわいい」「美人」という声が相次ぎ、ニューヒロイン誕生を予感させる。

 現在は練習に集中するため、

取材は全部お断りだそう。

 外野に惑わされず、ロンドンまで順調に成長していってもらいたいものだ。
(Sports Watch)



(ロクハン)(ロクハン)

 NHKの「スポーツ大陸」(NHK BS1で2009.8.16放送。私が録画している)

という番組で、岩崎恭子さんを特集している。

 その番組の中で、岩崎恭子さんは、

「オリンピックで、金メダルなんか取らなければよかった」

と言っています。

 1992年、バルセロナオリンピックの競泳女子200m平泳ぎで金メダルを獲得。

 その後、帰国すると、もう、メチャクチャにさてしまいます。

 メディアの殺人的な取材攻勢に、一般市民の熱狂に、
ついに、ひきこもりになってしまう。


 以下は「スポーツ大陸」の番組の中でのナレーションです。


「今まで生きてきた中で一番幸せな瞬間。

 しかし、これは思いもよらない苦難の始まりだった。

 岩崎を取り巻く環境は変わった。

 奇跡をひき起こした国民的アイドル。

 日常は喧噪に押し流された。

 知らない大人たちが群がって来た。

 いつ、誰に見られてるか分からない。

 岩崎から、徐々に笑顔が消えて行った。

 身の危険を感じることもあった。

 家の外には、見知らぬ人たちがたむろしていた。

 学校や水泳の練習に行く時にも、あとを付け回された。

 嫌がらせの電話が、ひっきりなしに掛かって来た。
『ちやほやされて、いい気になるな』
 心無い中傷が、留守番電話に溜まっていった。


 金メダルなんて、取らなければよかった。


 岩崎は、そう思うようになった。

 金メダルを見るのも嫌になり、押し入れの金庫にしまい込んだ。

 次は世界記録だ。周囲はそう期待した。

 世界記録など、出したくないと思っていた。

 もし、出してしまったら、自分はどんなことに巻き込まれてしまうのだろう。

 それが、恐怖だった」


 岩崎恭子さん自身の言葉です。

「記録を出なかったら、注目されないだろうって思ってしまった自分が、いたからこそ、
練習も身に入らなかったですし、

なんか、戦う姿勢では、まったくなかったです。

 世界記録を出したいです、とかって言ってたんですけど、
当時は本当に、そういう気持ちは、全く持てなくて」


ナレーション
「岩崎をさらに追い詰める出来事が起こる。

 始めた頃からずっと一緒だった姉が、水泳を辞めてしまったのだ。


 オリンピックで活躍しても、いいことなんて何もない。


 今の私を見て、姉がそう感じたからだ。

 姉の夢を壊してしまった。

岩崎は、自分を責めた」



 フィギュアスケート安藤美姫さんも、同じ経験をしています。

 安藤美姫さんは、4回転で注目を浴び、
2004年の世界ジュニアで優勝、
シニアの世界選手権で4位になっています。

 荒川静香さんが9位だった2005年の世界選手権では6位になっている。

「日本女子フィギュアスケートオフィシャル応援ブック2006」という本の中に、
安藤美姫さんのインタビューが載っています。

「どちらかと言うと……はっきし言うと、取材なんかされなくていいと思ってる!

 ほんとに私は、自分が好きなことをやってるだけなのに、
なんでここまで騒がれるの? って、

 それが、分からない。

 自分はフィギュアスケートをやってるだけなのに。

 特別なことをしているっていう意識もないのに。

 変なカメラの人が家のまわりをうろうろするのも、すごくイヤだった」


 この時、安藤美姫さんは17歳。

 安藤美姫さんのギャル風女の子に、メディアは、一気に飛び付いた。


「Stay Gold-フィギュアスケート編-松岡修造のがんばれニッポン!」
(ナナコーポレートコミュニケーション
出版日: 2003/3/1)

という本の中で、松岡修造さんが、
15歳の安藤美姫さんにインタビューをしているのです。

 それを読んで驚きました。

 今とは、17歳の時とは全く違う、純粋な15歳の安藤美姫さんだったのです。

 17歳の時のこの本の記事を読んで、
マスコミが、こんな安藤美姫さんにしてしまったのだろうか、と。


 私は、2006年に、日本スケート連盟に手紙を出したことがあります。

 ブレイクした浅田真央さんについて、

「安藤美姫さんの二の舞にならないように、
マスコミから浅田真央さんを守ってください」
と。


 日本水泳連盟も、岩崎恭子さんの二の舞にならないように、

渡部香生子さんをマスコミから守っていただきたい。

 岩崎恭子さんは、あんなことがなければ、
世界記録を目指していたかもしれないのです。

(と言っても、金メダルを取らない方が、
世界記録を目指すことが出来たのか、難しいところです)