さて、みなさんは、どっちを信じますか?
 
 原子力発電所の建設には、
地元住民に多額の税金を使って、バラまきが行われます。
 
 もちろん、そんなバラまきの税金をコストには含めていません。
 
 
 
●福島事故あっても原発のコストの優位性は変わらないと専門家
 
NEWS ポストセブン
 
 [5/27 07:05]
 
 震災を受けて日本では脱原発の議論が高まっているが、
それにはコストの議論が不可欠だ。
 
 原発のコストはそれでも安いとする
宮崎慶次・大阪科学技術センター顧問の主張を紹介する。
 
* * *
 
 発電所の運転年数が短縮されたり、
稼働率が下がったりすれば、原子力に限らず、
どの発電方式でも同じようにトータルコストは上がる。
 
 「原子力の発電単価が
10~11円」になるのは、古い時代の話であろう。
 
 1990年代までは法定減価償却期間に合わせて耐用年数を16年間で計算していた。
 
 現在は、メンテナンス技術の向上などにより、
30年以上運転することが可能になっており、コストは下がる。
 
 今回の福島第一原発事故の補償費を含めると、原子力はコスト的な有利さが減じるが、
それも小幅に留まるものと思われる。
 
 基本的な原子力の経済的優位性は変わらないであろう。
 
 とはいえ、安全最優先が結果的には経済性の向上に繋がることを、
電力会社の経営陣はしっかりと受け止めるべきである。
 
※SAPIO2011年6月15日号
 
 
 
●1kWh原発コスト10.69円で
火力9.90円と比べ安くないと専門家
 
NEWS ポストセブン
 
 [5/26 16:05]
 
 震災を受けて日本では脱原発の議論が高まっているが、
それにはコストの議論が不可欠だ。
 
 原発のコストは安くないとする武田邦彦・中部大教授と
小出裕章・京都大学原子炉実験所助教の
意見を紹介する。
 
* * *
 
【武田】
 原発のコストが安いわけではなく、
「原発の一部のコストを見れば安い」ということだ。
 
 原発にかかるコストには、
研究費、設計、開発費、運転費、廃棄物処理費などがある。
 
 これらのうち、研究費、設計・開発費、廃棄物処理費には、
原子力関係予算として国から資金が投入されてきた。
 
 また、原発受け入れ自治体への交付金の財源は税金だ。
(これが、バラまき。byロクハン)
 
 要するに東電は、運転にしかコストをかけていないと言っていい。
 
 だから「安い」という計算が成り立つ。
 
 今、損害賠償でさえ、東電には払いきれないから
国が責任を持つという議論が出ているが、
それを入れればコストが高くなるのは自明だ。
 
 
【小出】
 「原子力は1kWhあたり
5~6円のコストで発電できる」という資料もあるが、
それは政府が都合のいいデータを集めて計算した「モデル試算」の値だ。
 
 有価証券報告書のデータで計算すると、
1970年から2007年までの総単価(発電単価、開発単価、立地単価)を調べると、
1kWhあたり、
原子力が10.69円、
火力が9.90円、
一般水力が3.98円、
揚水が53.54円
となっている。
 
(水力発電は安いんだね。だから、
スイスみたいに、たくさんの水力発電所を作ればいいんだよ。byロクハン)
 
 これを見ると、原子力のコストが安いと言えるわけではないのがわかる。
 
 つまり、コストは試算の前提条件によってかなり変わるのであり、
政府は原発を推進するために「安い」というイメージを
流布しようとしていることを覚えておかなくてはならない。
 
※SAPIO2011年6月15日号