●「福島の映像、脳裏に焼き付いている」
独首相会見
5月11日 10:10
ドイツのメルケル首相は10日、
ベルリンで外国メディアとの記者会見を開き、
日本の福島第一原発事故について、
「福島の映像は深く脳裏に焼き付いている」と衝撃を語った。
メルケル首相は事故直後から、
早期の「脱原発」を目指す政策転換を進めている。
メルケル首相は「日本はドイツと同じくらい高度に発達した国で、
厳しい安全対策をとっていたにもかかわらず、
予期しない出来事の連鎖で、ひどいことが起きた」と話し、
福島の事故によって原子力エネルギーと
その危険性についての考えが変わったとした。
メルケル首相は元物理学者。
メルケル政権は昨年、原発の運転期間を平均で
12年間延長する原子力法の改正をしたばかりだったが、
福島の事故を受けて方針転換。
運転期間をできる限り短縮し、
風力などの再生可能エネルギー導入を加速する新政策を
6月上旬にも決める見通しだ。
(ベルリン=松井健)
■朝日新聞社