「ワールドフィギュアスケートバンクーバー五輪特集編」の続きです。
プルシェンコのインタビュー記事を読んで、感じたことは、
プルシェンコは冷静さを欠いているということです。
ショートのトランジッションで6.80の点数が出たことについて、
スケーティングスキルと勘違いをしている。
それと、3人のジャッジが低い点数を出して、3人ともコンピューターが選んだと言っているが、
最高点と最低点はカットされるので、
もっとも低い点数を出した3人すべて選ばれることは有り得ない。
また、
「今シーズンずっと同じステップをやってレベル3をもらっていたスケーターが、
まったく同じことをやったのにレベル4になっていた。
ぼくのスピンはヨーロッパ選手権にはレベル4でした。
寸分違わないスピンを演じたのに、ここではレベル3だった」
と言っているが、同じプログラムをやって、レベル3だったり、
レベル4だったりすることは、いくらでもあるのです。
プルシェンコは、そのことを知らないんですかね。
やっぱり、3年間、競技から遠ざかっていたので、
細かいルールや、採点の実情が分かってないのですかね。
審判が違えば、同じプログラムでもレベル4だったり、レベル3だったりするのです。
そのことをプルシェンコは知らないのですかね。
また、
「ぼくがフリーで4+3の後に2ループさえつけていたら勝っていたのに、という人がいます。
でもぼくはそうは思いません。
ループをつけていたら、きっとどこかでレベルを下げられるなどして、
その分引かれていたと思う。
フリーを滑る前に、こういう結果になるだろうと予感していたんです」
と言っているが、
これは、被害妄想です。
やってみなきゃ分かんないでしょ。
それに、予感していた、ということは、
優勝することをあきらめていることになります。
あきらめてしまえば、勝てませんよ。
これは、トリノ五輪の時の、スルツカヤと同じです。
スルツカヤは、フリーの滑走順を決めるくじ引きで、最終滑走に決まった時、
ソルトレークの時と同じまた、優勝させてもらえないんだと思った、という。
これも被害妄想ですよ。
だから、フリーの演技で普段失敗しないジャンプで失敗したのです。
スルツカヤがジャンプで失敗しなければ、優勝していたかも知れないのです。
荒川静香さんは、フリーの演技で、3回転が2回転になったミスしていますからね。
これで、荒川静香さんの基礎点が下がっていますから、
スルツカヤがノーミスだったら、優勝していたのです。
初めから、優勝をあきらめていたら、成功しません。
プルシェンコも同じです。
「終わらない冷戦」というコラムを書いているけれど、
ロシアの選手に、精神的にプレッシャーを与えて優勝をあきらめさせたのなら、
北米メディアの作戦勝ちかも知れない。
また、
「(4回転を)失敗すれば大きく減点を受けてしまう。
これではスポーツは進歩しません」
と言っているが、4回転でも、失敗すれば減点されるべきです。
プルシェンコの考え方は、
4回転を跳びさえすれば勝てる、
という考え方です。
これは、違うと思います。
いくら、4回転は高難度の難しいジャンプであっても、きれいに降りなくてはいけません。
なんでもいいから、不恰好でも、4回転を跳びさえすればいい、というのは違うと思います。
やっぱり、どんなに難しい4回転のジャンプであっても、
高いGOEが付くような跳び方をしなくてはいけないのです。
もう一度、バンクーバーのプルシェンコの演技を見たけれど、
プルシェンコは、ジャンプの着氷のあと、ポーズをきちんと付けていませんね。
それから、プルシェンコの振り付けをした人は、演技の後半にジャンプをたくさん持って来れば、1.1倍で有利になるということを分からなかったのですかね。
高橋大輔さんも、プログラムを変更して、
3Aを後半に持って来ました。
バンクーバー五輪で勝つためには、今のルールに精通して、
ジャンプ構成を組む必要があります。
プルシェンコのジャンプ構成は、
4+3を跳ぶのなら、もうひとつ4回転を入れるべきだし、
3連続コンビネーションがない。
そして、3Fが入っていない。
ジャンプ構成でもっと積極的なジャンプ構成をするべきだったと思います。
プルシェンコは、4回転を跳びさえすれば勝てると思っていたのですかね。
プルシェンコのバンクーバーは、着氷の乱れがあったため、高いGOEが付かなかった。
それが、結果です。
プルシェンコのジャンプ構成だと、高い基礎点が望めないので、
ジャンプをきれいに降りる必要があったのです。
着氷のあとにポーズを付けることも。
結論として、
4年間、続けて試合に出ることです。
3年間、試合を休んでいると、
改正されたルールに追いつくことが難しいということです。