フィギュアスケートネタです。

「週刊東洋経済」の続きです。

 今、フィギュアスケートが人気なのは日本だけです。

 ISU(国際スケート連盟)が財政難で、
ジュニアとシニアのグランプリファイナルを合同で開催。

 世界ジュニア、世界選手権のジャッジの人数をそれまでの12人から9人に減らし。

 欧州選手権と四大陸選手権のフリーに進める人数を24人から20人に減らし。

 グランプリシリーズの優勝賞金を30000ドルから18000ドルに減らし。

 グランプリファイナル、世界選手権の優勝賞金を50000ドルから、
グランプリファイナルは25000ドル、世界選手権は45000ドルに減らされている。

 さらにこのあとのルール改正で、世界選手権でのフリーに進める人数を減らそうとしています。


 ISUの財政難の原因は、アメリカからの放送権料が入らなくなったからです。

 つまり、アメリカのフィギュアスケートの人気が、すべてを握っているのです。

 アメリカでフィギュアスケート人気が最高潮だったのが、ナンシー・ケリガンの時。
 しかし、彼女のインタビューの受け答えが下手で、すぐに人気がなくなり。
 その後の、リレハンメル五輪で優勝したウクライナ出身のオクサナ・バイウルが、不幸な過去も手伝って大人気になり。
 しかし、彼女も飲酒運転で逮捕されてしまい。

 プロになったオクサナ・バイウルの人気で
ISUは彼女に、
もう一度アマチュアに戻って長野五輪に出てほしい、と打診したところ、

オクサナ・バイウルは、
「もう二度と、あんな
厳しい練習はしたくない」と断った。
 これがきっかけで、選手のアマチュア離れを防ぐため、
グランプリシリーズという賞金大会を創設したのです。

 その後の、ミシェル・クワンは、世界選手権で5回優勝するも、オリンピックでは優勝出来ず。
しかもアジア系だし。

 アメリカでアイスショーを開催するも客が入らず。

 今、アメリカでフィギュアスケートの試合を放送するテレビ局は、一局だけだそうです。


 こんな状態だから、
ISUが財政難に陥っているのです。

 日本のフィギュアスケートの試合、アイスショーを放送するテレビ局は、
フジテレビ、
テレビ朝日、
NHK杯のNHK、
ジャパンオープンの
テレビ東京、
CS放送のJスポーツ、

とたくさんあります。

 海外で開催される世界選手権でも、
リンクのフェンスに書かれてある広告には、日本企業の日本語の名前が多い。

 それが、今の世界のフィギュアスケート事情を表しているのでしょうか。

 いくら、日本でフィギュアスケート人気が高まっていると言っても、
アメリカとは規模が違うし、リンク事情が悪いという問題点もあるし。

 ISUは、すべて日本任せにも出来ないでしょう。

 韓国は、サムスンとかのスポンサーがあるけれど、キム・ヨナが引退してしまえば、
韓国のフィギュアスケート人気は一過性で終わってしまうし。


 だから、やっぱり、アメリカでのフィギュアスケート人気の復活が鍵なんです。

 そのためには、カリスマ的女子選手の登場が必要なんです。

 しかも、アメリカ人にとっては、白人の方が
大人気になると思います。
(2006年の世界選手権で優勝したキミー・マイズナーが
地元でパレードをしたというのを知って、世界選手権でパレードをするか、
とちょっと驚きました)

 だから、レイチェル・フラットの方が、強化選手のランクを
長洲未来さんより上にしたのでしょうか。


 やっぱり、アメリカ人は、ナンシー・ケリガンのように暴力事件の被害者、
オクサナ・バイウルのように不幸な過去を持った人の方が、
人気が出るのでしょうか。