フィギュアスケートネタです。

 改正ルールをバンクーバー五輪の男子の得点に当てはめてみました。

選手の敬称は略。

エフゲニー・プルシェンコ、
エバン・ライサチェック、
高橋大輔の
3人を試してみました。

 まずは、ショートから。
 ステップがひとつ減って要素が7つになるので、各選手の点数の低い方のステップをカットしました。

 PCSは、バンクーバー五輪の得点をそのまま当てはめています。


プルシェンコ
BV 41.70
GOE 6.04
TES 47.74
PCS 39.75
TSS 87.49

ライサチェック
BV 36.90
GOE 6.94
TES 43.84
PCS 42.00
TSS 85.84

高橋大輔
BV 37.30
GOE 6.62
TES 43.92
PCS 41.35
TSS 85.27


プルシェンコ  87.49
ライサチェック 85.84
高橋大輔    85.27

となり、プルシェンコとライサチェックの差が、1.65開いている。

 バンクーバー五輪の得点は、
プルシェンコ  90.85
ライサチェック 90.30
高橋大輔    90.25

と、ほとんど差がなかったのに、
改正ルールでは、なぜ、1.65の差が出たのか。

 それは、プルシェンコは、基礎点の下がった
3Fをプログラムに入れていない。

 そして、4回転は、今まで通りGOEの加点が
1点刻みになのに対して、
3回転のGOEは、0.7刻みになって、加点が少なくなったからだと思われる。
 4Tの基礎点は、0.5上がっただけだが、
3回転のGOEの加点が
0.7刻みになったので、4回転は、GOEで差が出てくると思われる。

 だから、ショートの
2種類の4回転を跳べば、断然有利になる。
 しかし、4Tと4Sの2種類の4回転を跳ぶ人は、プルシェンコと、
ブライアン・ジュベールの2人ぐらいじゃないですか。

 高橋大輔は、4Fを跳ぶから、4Tと4Fをショートに入れた場合の得点を計算してみた。

4T+2T
3A
4F
のジャンプ構成で、(要素7つで)94.65

4T+3T
3A
4F
のジャンプ構成で、
97.35になる。

 だから、ショートに
4回転を入れるのは、非常に重要になる。



 次に、フリーです。
 2つのステップのうち、点数の少ない方を固定基礎点にしています。


プルシェンコ
BV  74.69
GOE  6.58
TES  81.27
PCS  82.80
TSS 164.07
SP  87.49
総合 251.56

ライサチェック
BV  74.18
GOE  7.92
TES  82.10
PCS  82.80
TSS 164.90
SP  85.84
総合 250.74

プルシェンコ  251.56
ライサチェック 250.74

と、0.82の僅かの差で、プルシェンコが上になった。

 しかし、やっぱり、ライサチェックのジャンプ構成のうまさで、
(つまり、1.1倍になる後半に、たくさんのジャンプを入れている)
プルシェンコの4回転のアドバンテージをなくしている。

 フリーは、いかにうまくジャンプ構成をするかで、かなりの点数を稼ぐことが出来る。

 だから、やっぱり、勝負はショートということになる。


 高橋大輔のフリーの転倒した4Tは、前向きに着氷しているので、
中間点の採用は出来ない。
 回転不足に取られた、3F+3Tの3Tは、中間点を採用します。

で、以下の通りです。

      BV  GOE
4T<<   4.10 -2.10
3A+2T   9.90 1.60
3Lo    5.10 0.28
FCSSp4   3.00 0.40
CiSt4   3.90 2.20
3F+3T<*  8.99 -1.12
3S*    4.62 0.70
3A*    9.35 1.80
3Lz*!   6.60 -0.42
3Lz+2T*!  8.14 -0.42
FCCoSp3  3.00 0.20
SlSt    2.00 1.20
CCoSp2   2.50 0.20
合計   71.20 4.52

TES 75.72
PCS 84.50
TSS 160.22
転倒-1.00
SP  85.27
総合得点 244.49

となりました。

 ちなみに、ステファン・ランビエールの得点は、241.12になりました。

 バンクーバー5位のパトリック・チャンの得点は、計算していないので、分からないが、

プルシェンコ  251.56
ライサチェック 250.74
高橋大輔    244.49
ランビエール  241.12

という順番になりました。