フィギュアスケートネタです。

 世界選手権が終わって1カ月がたったけれど、
やっとプロトコルを手に入れたので、女子の分析をして見たいと思います。
 まずは、ショートから。
 印象に残った選手を、上位から下位に向かって書いていきます。

 得点の一覧表は、携帯電話の画面が小さいので、
基礎点(BV)と、出来栄え点(GOE)しか書いていません。


 それではショート1位の長洲未来さんから。

以下、選手の敬称略。


 長洲未来は、レイバックスピン(LSp4)で、ジャッジ全員が+3を付けています。
(実際の点数は+1.5)
 ジャッジ全員が+3を付けているのは、長洲未来たったひとりです。
 長洲未来のレイバックスピンは、背中の反りが大きく、
サイドウエズから、パールスピンをやってますね。
足を下から、一気に上へ持って行き、ビールマンになっています。
回転のスピードも速いし、最高です。

 解説の杉田秀男氏は、
「きれいなレイバックですね。背中の反りも大きいし、頭の位置が動いていない。
私なら、GOE+3を付けます」
と言っていました。

 2Aも、+2です。
イナバウアーからの2Aで、空中姿勢もきれいで、ふわりと降りています。
2Aも、杉田秀男氏が絶賛しています。
イナバウアーの反りも大きい。

最後スピンも(CCoSp4)、杉田秀男氏は、
「私なら、+3を付ける。レイバックスピンも、これも満点です」
と言っています。

 最初の3Lz+3Tの3Tが、回転不足を取られています。
申請は、3Lz+2Tだったみたいですね。
 スローでビデオを見ると、90°で着氷しています。
90°では、回転不足を取られないはずですが。
 とにかく、足は、まっすぐ着氷することですね。

長洲未来
     BV  GOE
3Lz+3T<! 7.30 -0.60
3F    5.50 1.00
SpSq4   3.40 1.40
2A    3.50 2.00
FSSp4   3.00 0.60
LSp4   2.70 1.50
CiCt3   3.30 0.80
CCoSp4  3.50 1.30
合計   32.20 8.00

32.20+8.00=40.20
技術点(TES)=40.20



演技・構成点(PCS)

スケート技術  7.60
技と技のつなぎ 7.15
演技力     7.70
振り付け    7.70
曲の解釈    7.60
合計      37.75

37.75×0.8=30.20

40.20+30.20=70.40

ショートの得点70.40

 バンクーバー五輪の時は、PCSは、5項目全部6点台でした。
それが、今回は、全部
7点台になっています。

 まっ、バンクーバーの時は、世界ランキングが低かったので、
滑走順が早くて、得点が低かったのでしょう。



浅田真央
     BV  GOE
3A<+2T  4.80 -0.48
3F    5.50 1.00
LSp4   2.70 0.90
SpSq4   3.40 1.80
2A    3.50 1.80
FSSp4   3.00 0.60
SiSt3   3.30 1.10
CCoSp4  3.50 0.70
合計   29.70 7.42

29.70+7.42=37.12
TES=37.12


PCS

スケート技術  7.95
技と技のつなぎ 7.25
演技力     7.95
振り付け    7.65
曲の解釈    7.90
合計      38.70

38.70×0.8=30.96

PCS=30.96

37.12+30.96=68.08

ショートの得点68.08


 「ワールドフィギュアスケート43」には、
長洲未来と浅田真央が、同じ回転不足を取られいるのに、
なぜ長洲が1位で浅田が2位なのかは、
3Lz+2Tと2A+2Tの基礎点の違いだ、と書いているけれど、それもそうだが、今回、GOEが、

長洲未来8.00
浅田真央7.42

と長洲未来の方が、
GOEが高かったのす。


 もし、二人ともノーミスだった場合の得点を考えて見ました。

PCSは、そのままにして、
長洲未来の3Lz+3Tには
0.90のGOEを付けて、

浅田真央の3A+2Tにも
0.90のGOEを付けました。

長洲未来
TES 44.40
PCS 30.20
合計74.60

浅田真央
TES 43.20
PCS 30.96
合計74.16

と、やっぱり、長洲未来の方が高いのですね。

これは、全体のGOEが長洲未来の方が高いし、

3Lz+3Tの基礎点が
10.00に対して、

3A+2Tの基礎点が
9.50の
違いもあるのです。

 だから、浅田真央は、GOEを稼がなくは、勝てないのです。


今回は、ここまで。
続きは、後ほど。