ふと、思ったのだけれど「フィギュアスケート」って、見る角度、見る視点によって
ずいぶん、違ったものになってくるのだな、と思ったのです。


 今、いろんなことが言われています。

 バンクーバーは、デキレースだった、とか。

 普段の世界選手権も、なんか、毎年、順送りで優勝者が決まるような感じだし。

 相変わらず、「ロビー活動」で、選手の売り込みをやっているというし。

 4回転を跳ばずに、優勝者が決まってしまったり。

 世界の女子で、たったひとりだけ
トリプルアクセルが跳べる浅田真央さんが
優勝出来ない、とか。

 今の新採点方式に問題がある、とか。

 新採点方式になってから、選手の演技に個性が無くなった、とか。

 新採点方式になって、選手の負担が増えた、とか。

 ISU(国際スケート連盟)が財政難で、大会を縮小する、とか。

 ISUが、韓国のスポンサーに頭が上がらない、とか。

 アメリカのフィギュアスケートの、不人気に悩んでいる、とか。
(これは、ミシェル・クワンに代わる、カリスマ選手が現れれば、解決されると思いますが)

 今のルールでは、新しい技が登場すれば、+2点のボーナス点が与えられる、というが、
そのルールは、一度も使われたことがない、というし。

 PCS(演技・構成点)が、年功序列になっていたり。

 確かに、選手のヒエラルキー(序列)があったり。
 つまり、この選手を優勝させなければ、体面が保たれない、とか。
 この選手を優勝させるためには、ほかの選手を回転不足に取ればいいのだから。


 これら、みんな、負の部分ばかり述べています。
 ちょっと、気分が悪いですね。


 しかし、よくよく考えて見ると、

やっぱり、「フィギュアスケート」は、
小さな女の子たちのあこがれのスポーツです。

 フィギュアスケートの選手人口の男女比は、
「女子10」に対して、
「男子1」です。

 つまり、ほとんど女子選手ばかりなんですね。

 だから、全日本選手権の、女子の競争率は激しいけれど、
男子の競争率は、スカスカなんです。
 確か、男子は、24人に足りない時もあるはずです。
 ブロック大会なんか、男子の参加選手が、いないブロックもありますからね。


 ちょっと、違う話ですが、東日本選手権で優勝した女子選手が、
全日本選手権で、フリーへ進めない、というのもおかしな話です。

 名古屋地区、中京大学、関西大学は、みんな西日本選手権のブロックだから、
西日本選手権、東日本選手権やブロック大会に、選手のレベルの片寄りがあるのです。

 グランプリシリーズに出たトップ選手は、地方大会免除ですからね。


 話を元に戻して。

 スケート漫画も、ほとんどが少女漫画雑誌に載っています。

 少年漫画雑誌に載ったスケート漫画は、
「週刊少年サンデー」に連載された、男の子が主人公の「ブリザードアクセル」と、
「週刊少年マガジン」に載っていた「キス☆クラ」ぐらいなもんです。

 だから、やっぱり、フィギュアスケートは、女の子のあこがれのスポーツなんです。

 フィギュアスケートは、お金かかるスポーツだ、と言われていますが。

 トップ選手は、みんなお金持ちのお嬢さんだ、と言われています。
 親がサラリーマンだったのは、荒川静香さんぐらいだ、と言われています。

 そういう経済的な問題はありますが、
女の子のあこがれのスポーツの夢を、こわしちゃいけないと思うのです。

 4分間という長い時間、音楽を使うスポーツはほかにないと思います。

 新体操やシンクロナイズスイミングは、演技時間が短いですよね。

 そんな音楽を使い、きれいな衣装を着て行うスポーツって、ほかにないですからね。

 見た目はきれいだけれど、演技そのものは、
ハードなスポーツと変わりないですが。
 4分間というのは、体力ぎりぎりですからね。


 でも、そのあこがれのスポーツだから、
そんなドロドロした部分や負の部分は、あっちゃいけないと思うのです。

 採点方式は、どんどん改善していったらいいと思います。
また、そうしなければいけないと思います。

 フィギュアスケートは、純粋に楽しめるスポーツでなければ、いけないと思うのです。

(でも、やっぱり、採点競技の宿命なのかな)