フィギュアスケートネタです。

 本日発売のAERA(アエラ)(朝日新聞出版)
4月12日号に、
「スクープ キム・ヨナ高得点の謎」という記事が載っていたので読んでみると、
なんのことはない、私が最初から口すっぱく言っている
キムヨナ選手のGOEが高かったから、と書いてある。

 まっ、アエラは、専門雑誌ではなく、一般雑誌だから、この程度の記事になったと思う。
 GOEについて書いていたが、PCSについては、表に載せていたが、記事には書かれていなかった。

 キムヨナ選手は、
PCSも、浅田真央さんに大きくあけて、高い点数を出しているのだから、
PCSについても書くべきだったのではないか。


 キムヨナ選手の得点が高かったのは、
審判の勉強会のお手本DVDに、キムヨナ選手の演技があったからだ、という。
 お手本DVDを見たから、映像のイメージが引っ張られて、
高い点数を出してしまったというのだが。
 しかし、たとえそうだとしても、バンクーバーの
キムヨナ選手のGOEは、浅田真央さんの倍近い点数を出しているし、
PCSは、普通、絶対、出ない9点台を出している。

これは、不可解としかいいようがない。

 勉強会のお手本DVDを見ただけで、そんなにイメージが引っ張られたとしても
あんなに高い点数が出るものではない。

 キムヨナ選手のGOEと
PCSは、少しは、浅田真央さんより高くても仕方ないが、
バンクーバーのキムヨナ選手の得点は、
異常といえるほど異常に高すぎた、と言いたいのだ。
 そこを、朝日新聞は、もうちょっと突っ込んでほしかった。


 そして、もうひとつの記事で、日本スケート連盟は、
ショートの女子の必須要素になっている「2Aのみ」を
「2Aまたは3A」に変更するように、ISUに要望を出したことについて、

もし、そうなれば、世界の女子で、3Aを跳べるのは浅田真央さんだけだから、
浅田真央さんだけが有利になってしまうので、
世界から反発をくらうのは必至だから、
それはやめた方がいいと書かれてある。

 そうなれば、日本のひとりよがりだと、世界から思われてしまうという。

 これには、私も賛成です。
4年前の年齢制限問題と同じです。

 浅田真央さんに、特例を認めて、トリノ五輪に出せ、と世間が騒いだが、
もし、特例が認められて、浅田真央さんがトリノ五輪に出たとしたら、
浅田真央さん自身がかわいそうだし、
世界から非難の嵐になったと思います。

日本のひとりよがりだ、と。

 3Aと4回転と3回転+3回転にボーナス点を出すように、と要望を出したというのは、
これは、いいでしょう。

男子も、ほかの女子にも関係しているので。

 しかし、ショートで、「2Aまたは3A」に変更するように要望を出すのは、
日本のひとりよがりになってしまいます。
 うちに、いい選手が出てきたから、
特例を認めてください、と言っているのと同じです。

 4年前、年齢制限問題に、日本スケート連盟が静観していたように、
今回も、日本スケート連盟は、冷静な判断をしてほしいと思います。
 日本が、世界から非難を受けることのないように、してほしいと思います。

 浅田真央さんは、3Aを跳べると言っても、ルッツもサルコウも
3回転+3回転も入れてないのだから、基礎点が低くなります。
 アエラの記事で、世界選手権で、浅田真央さんが、トリプルアクセルを跳んだのに、
フリーの得点はキムヨナ選手に負けている、と書いています。
 しかし、浅田真央さんは、ルッツも3回転+3回転も跳んでいないのだから、
基礎点で、キムヨナ選手と同じくらいになり、
PCSでキムヨナ選手に負けているのです。
 そこんところが、アエラの編集部はわからないのですね。


 浅田真央さんが、ショートで3Aを跳ぶようになったのは、
ルッツをやめたからで、選択の余地がなくなったからです。

 キムヨナ選手は、ショートで、3Lz+3T、3F、
2Aで、76点を出しています。

 浅田真央さんもショートで、3F+3Lo、3Lz、
2Aの組み合わせで、76点ぐらいの点数は出せます。

 女子で、何人も3Aを跳ぶ選手が出てきたら、
「2Aまたは3A」に変更するように要望を出したらいいと思います。

 浅田真央さんだけに有利なルール変更は、認められないでしょう。
 ひとりだけに有利なルールは、スポーツではありませんから。


 キムヨナ選手は、現行のルールをうまく利用して、
4年前から作戦を練って、GOE稼ぎの作戦勝ちだったのです。
 日本人は、生真面目だから、そんなことはしないのですね。

 日本は、ほかの種目でもそうですが、オリンピックで勝つための作戦なんて、
してこなかったと思うのです。

 そこが、韓国人と日本人の違いで、液晶テレビなんかの物作りでも負けているのです。
 なんでも、日本人は、後手、後手なんですね。

 浅田真央さんも、オリンピックが終わってから、日本人コーチを探す、なんて言っています。

 そんなの遅すぎますよ。
なんでも、日本人は、後手、後手なんですね。


 浅田真央さんがバンクーバー五輪で勝つための作戦。
 それは4年前から始めます。

日本人コーチを付けること。

サルコウの習得。

ルッツのエッジの修正。

メンタルコーチを付けて、メンタル部分のサポート。

フィジカルコーチを付けて、フィジカルの部分のサポート。

練習場所の確保。(これは、中京大学のリンクでいいでしょう)

浅田真央さん自身のルールの習熟。
(演技中の、とっさのジャンプ構成の変更ができませんからね)

3Aを跳び続けるとしても、どうしたら高いGOEが付くか研究する。
 たとえば、現在、3Aの助走は、リンクの短辺で(30m)やっているけれど、
これをキムヨナ選手みたいに、リンクの長辺
(60m)で助走したら
審判によく見えるから
いいのではないか。


 日本人は、こんなことが、なかなかできないのですね。


 もう、バンクーバーは終わっちゃたから、次の4年後に向けて、
これらのことを取り組んでほしいですね。