フィギュアスケートネタです。

 世界選手権女子フリーの、得点の分析をして見たいと思います。

 まずは、浅田真央さんとキムヨナ選手の得点の一覧表を並べます。

 私は、携帯電話で入力しているため、携帯電話の画面が小さいので、
基礎点(BV)と
出来栄え(GOE)しか書いていません。



浅田真央

技術点(TES)
      BV  GOE
3A     8.20 0.60
3A<+2T  4.80 -0.48
3F+2Lo   7.00 0.20
FSSp4   3.00 0.40
SpSq4   3.40 1.60
3Lo*    5.50 0.80
3F+2Lo+2Lo*9.35 0.00
3T*    4.40 1.00
2A*    3.85 1.40
FCoSp4   3.00 0.50
SlSt3   3.30 0.90
CCoSp4   3.50 0.80
合計   59.30 7.72

59.30+7.72=67.02
TES=67.02
*=基礎点の1.1倍


演技・構成点(PCS)

スケート技術  8.25
技と技のつなぎ 7.40
演技力     7.95
振り付け    7.55
音楽の解釈   7.90
合計      39.05

39.05×1.6=62.48
PCS=62.48

67.02+62.48=129.50

    TES= 67.02
    PCS= 62.48
(合計)TSS=129.50
     SP= 68.08

総合得点
129.50+68.08=197.58



キムヨナ
      BV  GOE
3Lz+3T  10.00 2.20
3F     5.50 2.00
2A+2T+2Lo 6.30 1.40
FCoSp4   3.00 0.50
SpSq4   3.40 1.40
2A+3T   7.50 2.00
3S*    4.95 -3.00
3Lz*    6.60 1.40
SlSt    3.30 0.80
A     0.00 - --
FSSp4   3.00 0.10
CCoSp4   3.50 0.60
合計   57.05 9.40

57.05+9.40=66.45
TES=66.45


PCS

スケート技術  8.35
技と技のつなぎ 7.75
演技力     7.95
振り付け    8.15
音楽の解釈   8.45
合計      40.65

40.65×1.6=65.04
PCS=65.04

66.45+65.04=131.49

    TES= 66.45
    PCS= 65.04
    転倒= -1.00
    TSS=130.49
     SP= 60.30

総合得点
130.49+60.30=190.79



 浅田真央さんの単独の3Aも足が、まっすぐ着氷していないが、
3A+2Tの3Aの方が傾きは大きい。
 単独の3Aは、回転不足に取られていないが、
3A+2Tの3Aが回転不足に取られています。

 いつも言っていますが、回転不足は、90°までは回転不足に取られないはずです。
しかし、90°付近では、もう回転不足に取っているのが現状です。

 浅田真央さんの
3A+2Tの3Aは、正確に言うと、80°から85°くらい。
 これで、回転不足に取るのなら、もう、とにかく、着氷の足は、
少しも傾くことなく、まっすぐ着氷することですね。

 しかし、キムヨナ選手の転倒した3Sは、回転不足に取っていないのです。
 転倒の原因は、たいてい回転不足です。
 キムヨナ選手の3Sは、足がほぼ90°で着氷して、
体の軸が傾いたため、転倒したのです。
 このキムヨナ選手の
3Sを回転不足に取らないのなら、
浅田真央さんの3A+2Tも回転不足に取らないでほしいですね。

 キムヨナ選手の2Aは、回転が半回転だったため、半回転だと、点数が出ないため、0点です。
だから、記号表記もAとなるはずです。


 相変わらず、浅田真央さんのGOEは低いですね。
しかし、キムヨナ選手の基礎点が下がったため、浅田真央さんのGOEが、
キムヨナ選手に負けていても、TESでキムヨナ選手を上回ったのですね。

 PCSでキムヨナ選手に負けているため、フリーの総合得点で負けたのです。
 だから、浅田真央さんとキムヨナ選手のショートとフリーを合わせた
総合得点の差は、浅田真央さんのショートのアドバンテージだったのです。

 浅田真央さんは、
PCSでキムヨナ選手を上回ることが出来ないのですかね。

 高いGOEをもらう秘訣は、ジャンプのスピードと高さと幅だそうです。

 浅田真央さんは、あまりにも、3Aを簡単に跳んでしまうため、
高いGOEがもらえないのかも。
 じゃ、もっと難しくして3Aを跳んでみたら。

しかし、難しくすれば、かえって跳べなくなってしまうと思うのです。

 ジャンプのプラスの評価の要素に、

●ジャンプをたやすく自然に行っている。

というのがあるのですけどね。



 次に、鈴木明子さんですが、
鈴木明子のフリーの得点は、
TES 58.96
PCS 52.72
TSS 111.68

です。

鈴木明子さんの
技術点(TES)だけをみると、

1浅田真央   67.02
2キムヨナ   66.45
3安藤美姫   63.64
4シンシア・ファヌフ
        61.48
5鈴木明子   58.96

で、5位なんですね。

 鈴木明子さんは、ジャンプでふたつミスしていますから、
ノーミスだったら、もっと点数が出るのです。

 しかし、PCSの順番に並べると、

1キムヨナ   65.04
2浅田真央   62.48
3カロリナ・コストナー        60.24
4ラウラ・レピスト
        60.08
5安藤美姫   58.40
6長洲未来   57.04
7シンシア・ファヌフ
        56.56
8クセニア・マカロワ
        53.44
9レイチェル・フラット        53.36
10鈴木明子   52.72

と10位なんですね。

 今回、フリーが第1グループだったため、低い点数しか出してもらえなかったと思うのです。

 第1グループでは、鈴木明子さんが、飛び抜けた点数でしたが、
上位のグループに入れば、もっと点数は出るはずです。

 鈴木明子さんは、世界選手権に出ることが、はじめから、分かっていたなら、
オリンピック後の、イベントの参加など、スケジュールに入れなかったそうです。
 だから、練習が出来なかったそうです。
 だから、それが、ショートの失敗につながったのかも知れません。

 トリノ直後の世界選手権に、急に参加が決まった、恩田美栄さんの場合も同じです。
 恩田美栄さんは、もう、引退を決めていましたから、練習をしていなかったのですね。
だから、世界選手権の演技は、さんざんなものでした。

 日本スケート連盟も、もうちょっと、細かいこころづかいをしてほしいですね。