Number747号に、突っ込みどころがいっぱいと前に言いましたが、
今日は、それの小ネタ集で行きたいと思います。


①浅田真央さんの特集記事は、
「浅田真央、15歳」
「浅田真央、16歳」
「浅田真央、17歳」
「浅田真央、18歳」

の本の記事の再編集じゃないか、と思われました。
 夢の中に出てくる「橋」の話は、「浅田真央、16歳」に載っていますからね。


②ニコライ・モロゾフコーチは、毒舌で有名ですが、言っていることは間違ってはいない。

「日本では女の子が成長するなかで、あまり自分を出してはいけないという教育があるようだ。
美姫は最近、豊かに表現をできるようになり、
なぜ今までこういう演技が出来なかったのかと聞いたら、
『だって恥ずかしいんだもん』と言われた。
驚くべきことだ。
感情表現を恥ずかしいと感じて滑っていたら、
決して満場の観客を感動させることはできない。
しかし、日本人から恥じらいを取り除くのは大変な作業だ」
と、ニコライ・モロゾフコーチの言葉です。

 まさに、日本人の特徴をよく分かっている。
「控え目」というのが、美徳とされいるが、
しかし、その、自己主張しない、はっきりものを言わない、
という日本人の特徴が、国際的に遅れを取っているのです。


③「アジア勢打倒を目指す欧米の強豪選手たち」という記事の中の一文です。

「選手にとってはちょっとした観客席のレイアウトや色彩、
照明などが精神状態を左右することもあるという」
ということで、
ジョアニー・ロシェット選手は、
バンクーバー五輪の試合会場のリンクで、毎年、強化合宿をしていたそうです。
それで、会場に慣れいるため、ジョアニー・ロシェット選手は、有利だというのです。


④「どちらとも言えません」というタイトルの記事には、三つのことが書かれています。


まずひとつは、
「識者の間では、前回トリノ五輪で日本チーム一番の快挙は、
フィギュア女子・荒川静香の金メダルではなく、
皆川賢太郎がアルペン男子回転で四位に入ったことではないかと言われるほどだ。
しかも三位とは0.03秒差。風が背中からちょっと吹いてくれれば
日本人で二人目のアルペン競技表彰台だったのである。
 日の丸が揚がると揚がらないとではかくも扱いがちがうものなのか、
皆川の快挙は、さして注目を浴びることもなく忘れられようとしている。
まったくメダル至上主義は困ったものである」

その通りだ。
メダル、メダルとメダルの数ばかりを言うのは、やめましょう。


ふたつ目は、
「しかし、それでもヒエラルキーは存在する。
競技人口も違えば、習熟までに捧げた年月も違えば、才能が占めるパーセンテージも違う。
フィギュアスケートのメダルと、四人乗りボブスレーのメダルとが、
同じ重さというわけにはいかないでしょう」
(注 ヒエラルキー=
   序列)

 確かに、フィギュアスケートのメダルは、ほかの競技に比べて、もっと大きくしてほしいですね。
 ソフトボールの選手が、ボブスレーをやると聞いたとき、
「フィギュアスケートの選手は、5歳から練習しているんだぞ」
と突っ込みたくなりました。


 三つ目は、
韓国のメダルの取り方です。
これは、日本人と韓国人の国民性の違いでしょうね。

 ソウル五輪をきっかけに、韓国はなんとしてでも先進国並みにメダルを取りたいと思った。
 そこで考えたのが、メダルを取りやすい、
マイナーな競技で集中的に選手を強化することにしたのです。

夏季五輪では、アーチェリー、
冬季五輪では、ショートトラックで選手の強化をしたのです。
 おかげで、アーチェリーの女子団体では、ソウル五輪以来、6連覇。

 トリノ五輪で韓国が取ったメダル11個のうち、10個がショートトラックで、
残り1個は、スピードスケートの銅。
 ほかの競技は、入賞すらないという。

 日本も韓国と同じやり方をしていれば、トリノ五輪で、
もっとメダルを取れたでしょうね。

しかし、日本人は生真面目(悪い言い方をすれば、くそ真面目)
だから、韓国のようなやり方はしないでしょうね。


⑤最後のページの
「スポーツを数字で読む」という記事に、
リレハンメル五輪と
バンクーバー五輪の
日本選手団の平均年齢が載っています。

 構造的に年齢の高い選手がいないフィギュアスケートと、
年齢があまり関係がないカーリングを除いて、
スピードスケート
ジャンプ
アルペン
モーグル
クロスカントリーの選手の平均年齢を出すと、

リレハンメル五輪
22.9歳

バンクーバー五輪
28.9歳

となって、やっぱり、
バンクーバー五輪の日本選手団は、平均年齢が高いのです。