Number747の記事の続きを書こうと思ったのですが、
それは、次回にして、コンビネーションのことが気になったので、
それについて書きたいと思います。

 四大陸選手権での、鈴木明子さんと、
浅田真央さんのコンビネーションの対応の仕方に差がありました。


 浅田真央さんのコンビネーションは、
3A+2T
3F+2Lo
3F+2Lo+2Lo
ですが、
今回、四大陸では、
3F+2Loが単独の3Fになってしまいました。
 しかし、浅田真央さんは、ほかのジャンプにコンビネーションを付けることなく、
2回のコンビネーションで終わってしまいました。
 浅田真央さんのジャンプ構成は、同じ3Fの2回ともコンビネーションにしています。
コンビネーションの跳びすぎ防止策としては、この方法は良いと思います。
 ですから、最初の
3F+2Loが単独の3Fになった場合は
ほかのジャンプにコンビネーションを付けても、なんら問題がないわけです。
だから、3Fが単独になったなら、3Loや3Tにコンビネーションを付けてもよかったのです。
 しかし、浅田真央さんはコンビネーションを付けませんでした。

 そこで、1月30日付けのスポーツニッポン(大阪版)に、気になる記事が載っていました。
それは、

「また、この日は3回転フリップでやや着氷が乱れてコンビネーションにできず、
3回まで可能な連続ジャンプが2回になり得点を取りこぼした。
失敗した時に柔軟に他の3回転を連続ジャンプにできるよう、今後もトレーニングを続けていく」
と書いてありました。

ということは、

 浅田真央さんは、完璧主義者で、
ジャンプが失敗しても、ジャンプ構成を変えない人だと思っていたのですが、
そうではなくて、とっさのジャンプ構成の変更は、出来ないのですか。


 逆に、鈴木明子さんは、
鈴木明子さんのコンビネーションは、
3F+2T+2Lo
3T+2A+SEQ
3Lo+2A+SEQ
です。

 今回の四大陸では、
3Lo+2Aの3Loが1回転半で降りてしまいました。
私は、プロトコルを持っていないので、この
3Loが、2Lo<と、なったのか、1Loと、なったのかわかりませんが、
3Loでないことは間違いないので、
鈴木明子さんは、次の
3Sに、2Aを付けたわけです。

 これがもし、3Loがきちんと3回転で着氷して、単独のジャンプになった場合は、
3Sにコンビネーションは付けられないのです。

 3Loが2回とも、単独のジャンプになっても、片方が、
「ただひとつのジャンプで構成されるジャンプシークエンスと見なす」
というルールで、コンビネーション扱いになりますから。
だから、3Sにコンビネーションを付けると、4回のコンビネーションを跳んだことになり、
最後のコンビネーションは、0点になるのです。

 それで、鈴木明子さんは、3Loを失敗して、
「これは、3回転ではないな」と演技中に判断して、
次の単独の予定の3Sに
2Aを付けたのです。


 このように、新採点方式では、誰か外国の選手が言っていたと思いますが、
選手は、演技中に、常に数学の計算をしなくていけないのです。

 こんなことをやっていたら、選手は演技に集中できませんよ。

 コンビネーションの跳びすぎの失敗は、時々やる選手がいるのですね。

 同じ種類の3回転ジャンプを2回とも単独になってしまったので、
ほかのジャンプにコンビネーションを付けて、
4回のコンビネーションになってしまう、という。

 新採点方式では、選手は、数学者にもならなくてはいけないのですかね。

 だから、あの鈴木明子さんの判断は、危うかったわけです。

きちんと、3Loが3回転で降りていて、単独になって、
次の3Sに2Aを付けていたら、それは、0点になっていたのです。