「浅田真央、18歳」という本を買いました。
 この本は、「浅田真央、15歳」から続くシリーズの本ですが、
私は、特定の選手のファンではないので、この本の写真の多さには、ちょっと閉口します。
私は、情報を知りたいので、もっと文章を増やして欲しいのです。
 しかし、著者の宇都宮直子氏の文章は、好きです。
彼女の文章の書き方は、インタビューの文章であっても、まず最初は、情景描写から入ります。
つまり、実況中継ですね。
例えば、浅田真央さんにインタビューするのなら、その部屋の様子、浅田真央さんの服装やしぐさや表情などを詳しく書いています。
宇都宮直子氏は、浅田姉妹の小さい頃から、密着取材をしているのですね。

 この本は、普通の報道では、知らされないことが載っています。
「浅田真央、15歳」では、お母さんの賭け。
つまり、姉、舞には、勉強とスケートの両方をやらせて失敗した。
だから、真央には、勉強を犠牲にしてスケート1本にする。
中学時代、ほとんど学校へ行かせなかったため、学校の先生から、
「何を考えているんですか」と言われたこともある。
「浅田真央、16歳」では、アメリカで練習をしていた時、人種差別を受けた、とか。
「浅田真央、17歳」では、世界選手権の前に足をケガしていた、とか。
そして「浅田真央、18歳」では、やっぱり、タラソワコーチと浅田真央さんとの、ズレが述べられています。
これは、宇都宮直子氏の正直な気持ちでしょう。
タラソワコーチは、今まで教えた男子選手と同じように、
浅田真央さんを教えようとしたが、うまく行かなかったようですね。
タラソワコーチ、ペットボトルを投げつけてはいけませんよ。選手が萎縮するだけです。
浅田真央さんは、天才だが、器用ではない、とも書かれてあります。
そういえば、浅田真央さんは、ジャンプを失敗しても、後半のジャンプの構成を変えようとしませんね。
予定通りのジャンプしか跳びません。そういうところが、浅田真央さんの弱いところでしょうか。
こういう本などを読んで、選手の心理状態を知ることができるのです。