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Program Management

私の直属の上司(というかsupervisor)はプログラム・マネージャー(以下、PM)です。
年齢も比較的若く、アメリカ人のJ。(映画The NotebookのRyan Goslingに似てるのだ♪)

USAIDのプロジェクトを統括しているのだけれど、規模が大きいプロジェクトで、

リベリアのモンロビアより南西の4郡で実施中。

各郡には6~7人のプロジェクトスタッフがいるので部下は25人以上ということになる。

おしゃべり好きなリベリア人25人をどうやってまとめているんだろう?
DirectorのRやDeputyのYさんはどちらかと言えば規律やdisciplineの厳しい方だけれど、
私の見る限りではJの人当たりはソフトだし、かといって特にカリスマの持ち主という訳でもない。

先日ボミ郡で四半期ミーティングがありました。
ログフレームに沿って前の四半期の達成値、次の四半期の達成目標等を話し合い、
8月末で終了するプロジェクトの追い込みに向けて今後の方針を確認し合ったミーティングを通して、
JのPM手法を学ばせてもらいました。
Jを見て気が付いたのは以下の点。

・スタッフの自主性・オーナーシップを100%尊重。
・PM自身はむしろ脇役(?)、ほとんど話し合いに口を挟まない。
・が、話し合いの内容はきちんと理解・把握。不明な点は即時質問。
・自身のアクションが必要な箇所は、リピートして確認。
・怒ったり、怒鳴ったり、叱ったりしない。
・褒める。(おだてる?)


ローカルスタッフ、埃を探そうとすれば出てくるけれど、能力の高い人材も多いと感じた。

(どこの誰だって、欠点くらいあるもの。)

だから率先してPRA(Participatory Rural Appraisal・参加型農村調査法)を実践しているし、

プロジェクトの目標達成に対する意識も高い。

でも、実はJが彼らのポテンシャルを引き出したのだと思っている。

トップに立つには部下に方向性を提示しなくてはいけないし、

一方で「彼らが主役」的な姿勢がスタッフのモチベーションを高め、きちんとプログラムを統括しているのだと。



    qrm    rwac

大学生時に似たような経験をしたことがあるけれど、周囲のスタッフは優秀だったし、同じ日本人だったし、
当然ログフレームなんて使ってないから測定できる指標(identifiable indicators)なんてなかったし、
今思えばヘッド自身の能力よりも周囲に支えられていた感が強かった。

実は、私の父はベテランPM経験者。
管轄するプロジェクトの種類こそ違うけれど、必要なマネージメント・スキルは共通する点が多いと思う。
子供の頃から父の仕事についてはそれなりに理解してきたし、職場にも何度かお邪魔したことがあった。
決して父による布教を受けたことはない上、仕事の苦労話を耳にすることの方が多かったにもかかわらず、
あと一歩で父と同じ業種・業界に入るところだったりもした。
(こんな父親の仕事にsympathyを持つ娘を持つなんて幸せ者に違いない…?!


だから、大学時代の経験、背中を見て育った父の経験から達したの結論は、


「ヘッドとして全てを統括するよりもそのコマとして動きヘッドを支える方が向いている」 こと。


人にリードしてもらうのが楽というのもそうだけれど、影の活躍者・功労者ってのに憧れてたりもしたから。

でも、J流のPM手法を見て、今まで想像できなかった自分の中のPM像を

ちょっとだけ思い描くことができるようになったと思う。

トップとしての権力をかざすことなく、大人数をまとめることができるなら、そうしたい!と。

私は人の上に立つほど器は大きくないし度胸もないけれど、周囲を同じ目線でいることはできると思ってる。

まだまだPMとしてJ流にプログラムをマネージするには10年早いけれど、

彼の「控えめなヘッド像」を目標に頑張ろうっと!