徒然草を少しづつ読んでいます。兼好が述べる「人としての生き方」を読んでいますが、今回は78段の会話での礼儀。
 
(原文)
 今様の事どもの珍しきを、言ひ広め、もてなすこそ、またうけられね。世にこと古(ふ)りたるまで知らぬ人は、心にくし。いまさらの人などのある時、ここもとに言ひつけたることぐさ、物の名など、心得たるどち、片端(かたはし)言ひ交し、目見合はせ、笑ひなどして、心知らぬ人に心得ず思はする事、世なれず、よからぬ人の、必ずある事なり。
 
(口語訳)
 いまどきの珍しい、いくつかの事実を、言い広め、もてはやすのは、これもまた納得できない。世間で言い古してしまうまで知らないでいる人は奥ゆかしい。新らしくやって来た人がいる時、こちら側の仲間うちで言いなれている話題や、物の名前などを、よく知っているものどうしが、その一部分だけを言い合い、目を見合わせて、笑ったりなどして、その意味のわからない人に、わけにわからぬ変な思いをさせるの事は、世間慣れず、教養低い人の必ずすることである。
 
(感想)
 兼好の考え方に同意します。
 最近AKB48とアリスの番組を見る機会がありました。AKB48が消え去る時に、どのような感情がもたらせるか判りませんが、自分の感性ではAKB48を受け入れることはできないし、これを判ったふりして話をしたくありません。 
 話はそれますが、番組の中で再結成したアリスが、新曲 "It's a Time "という曲を歌っていました。初めて聞きましたが、メッセージ性のあるよい曲だと感じました。
 
 
 新しい仲間に判らない言葉で話をする人もこまりものですが、人の話を聞かずに自分がしゃべることが好きな人もこまりものです。