(鷲羽岳頂上より)
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前回、質量m(kg)の物体が速度v(m/s)で衝突した場合、受け止める時間を⊿t(s)とすると、受ける力F(N:ニュートン)は
F=mv/⊿t (N)   (B式)   
となることを示しました。

 (B式)はまた「衝撃の掛からない下り方」を示しています。
そんなうまい話があると思いますか。階段のような理想的な段差では、自重を支える力だけで、衝撃力なしで安定に下っていくことが理論的には可能です。

 (B式)において⊿tを長くするとどうなるでしょうか。受ける力が小さくなります。無限に長くすると力はゼロとなります。⊿tを無限に長くするには、ステップごとに一旦停止したり速度を遅くしたりしないで、一定の速度で下っていくことで可能です。電車に乗っている時一定の速度で走っている時は力を感じませんが、電車がブレーキをかけると進行方向に力を感じます。この原理です。

 ステップを降りるとき足を前に出す際、後足は重力を支えたまま沈みこみます。前足が地面に接触したら、体重を後足から前足へ急いで移動していきます。着地した足はまた同じ速度で沈み込みます。このように体重を一定のペースで落としていくと衝撃力はなくなります。
 
問題はこのように歩けるかということですね。下りのうまい人はけっこうこのようにやっているのかもしれません。これにはある程度先まで歩くコースを読み、足を運ぶ必要がありそうです。 一歩ごとに足を下ろす場所を探しているようではだめですね。