『ベストヒットUSA』:先週のチャート | リトル・プーリームのプラスティック・スリル・ブログ

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テレビの低級化に抗し、マジで音楽を憂い、予言蔓延する世に悩み、
焦り多き家庭に困り、後悔伴う仕事に苦しみ、レーザー的に精密な
日本語の駆使に迷う中年男の見込み違いとニガリきった日々のアレコレ。

小林克也司会のBS朝日(火曜日)『ベストヒットUSA』、公式サイトにはチャートが載っていない。

(まったく史料価値の無いサイトである……)



そこで、番組を録画して、ランキングをメモしておくのだが、多忙だと更新もままならないし、たまりすぎると消去だ。

今回は、久々に、最新の先週のチャート(2014年5月6日)を、転記しておこう。



◎20. La La La (Naughty Boy f/ Sam Smith)

◎19. #Selfie (The Chainsmokers)

▼18. Young Girls (Bruno Mars)

◎17. Animals (Martin Garrix)

▼16. Story Of My Life (ONE DIRECTION)

◎15. Not A Bad Thing (Justin Timberlake)

◎14. Take Me Home (CASH CASH f/ Bebe Rexha)

◎13. Drunk In Love (Beyonce f/ Jay-Z)

▼12. Burn (Ellie Goulding)

◎11. Hey Brother (AVICII)

◎10. Best Day Of My Life (American Authors)

◎9. Neon Lights (Demi Lovato)

→8. The Man (Aloe Blacc)

→7. Counting Stars (ONEREPUBLIC)

→6. All Of Me (John Legend)

→5. Talk Dirty (Jason Derulo f/ 2 CHAINZ)

→4. Pompeii (Bastille)

→3. Team (Lorde)

→2. Dark Horse (Katy Perry f/ Jucy J)

→1. Happy (Pharrell Williams)



ファレルが2週連続の1位。

1~8位に全然変動無し。

9曲が上昇、下降は3曲のみ。



20位のノーティ・ボーイ、19位のザ・チェインスモーカーズ、17位のマーティン・ガリックス、14位のキャッシュ・キャッシュ、12位のエリー・グールディング、11位のアヴィーチーといったあたりが、みなEDMの有象無象なので、くだらないのなんの……どうしようもない状況である。

小林克也も、紹介の気力を失っているのか、過去を振り返る企画が充実しがちのようだ。



チープなEDMが、「曲以前」のデキの酷さなので、むしろ順位を下げたワン・ダイレクションやブルーノ・マーズのほうが、マトモな曲に聴こえてしまいそうだが、断じて、そんな感覚に陥ってはならないと思う。



さて、そんななか聴き応えのあるアーティストが2組、上昇してきた。



10位のアメリカン・オーサーズ(去年アルバム・デビューしたインディ・ロック・バンド)と、8位のアロー・ブラックである。



前者は、アメリカの有名なバークリー音楽大学で出会った4人組、ということで、あのイマジン・ドラゴンズ(ベースとギターがバークリー音大卒)を思わせなくもない、やたら器用な連中で、しかも、ちゃっかりマムフォード・アンド・サンズ風の流行を取り入れたバンジョー・サウンドが鳴り響く、明るいポップ・ロックを聴かせてくれる。

ヴォーカルにエフェクトをかけているのが、どこか「インディーですよ」と言い訳がましいアプローチに聴こえなくも無いが、悪くは無い。

もちろん、見せかけのストレートさ、というか、器用さ・あざとさが優先しているきらいも無くはないが、しかし、チャートの中にマルーン5やワンリパブリックのような馬鹿馬鹿しさに満ちた軽薄・ロックもどきックが、幅を利かせていることを思えば、アメリカン・オーサーズは注目に値する。



後者の黒人シンガーソングライターは、2006年にアルバム・デビューした35歳男性。アヴィーチーの「ウェイク・ミー・アップ」のボーカルとしてフィーチャリングされて、良い宣伝になったのか、突然売れ出した。

Dr. Dre(ドクター・ドレー)のヘッドホン「ビーツ(BEATS)」のテレビCMに、曲が起用されたのも、相当な後押しになったようだ。

デキのいいR&Bサウンドだが、新進気鋭のヒップ・ホップ・プロデューサー、DJ Khalil(DJカリル)が手がけており、ビートに力がある。安心の懐かしさを醸し出すドラム・パターンと、サンプリングの妙(エルトン・ジョンの「ユア・ソング」のフレーズ)を聴くことができる。

ジェイソン・デルーロは論外にダサく、スカし過ぎのジョン・レジェンドは、退屈で鼻につく。ゴテゴテ作り込み過ぎて凡作スレスレのジャスティン・ティンバーレイクの内野安打量産的姿勢や、爽やかさ・器用さが目立って来てパワー・ダウンしたファレル・ウィリアムズよりも、このアロー・ブラックのほうがナチュラルなたくましさがあり、期待が持てる。

安っぽいアヴィーチーのサウンドなんかに付き合っている場合ではないのだろう。適材適所の「黒っぽさ」で、現在、好ましい成功を収めつつあるアーチストかもしれない。