冒頭、日本人でも原爆が落とされた日のことを知らない人がいることに驚いた。同時に恥ずかしいと思った。
日系3世の米国人・スティーブン・オカザキ監督の、原爆を体験した証言者による構成のドキュメンタリー映画。原題「WHITE LIGHT/ BLACK RAIN」、2007年8月6日に全米に向けてテレビ放映。
アメリカの研究組織が撮った映像が、驚くほどに痛々しい。
身体が焼けただれた患者たち。包帯の交換の時間が来ると「殺せー!」という叫び声が聞こえたと言う。
「まるでモルモットのようだった」。アメリカ人たちによって研究対象とされた原爆被害者。「日本政府は、我々が死ぬのを待っているんじゃないか」。
原爆そのものの被害と、大切な人々を失くした苦しみと、自分が生きてゆくことへの後ろめたさ。子どもや孫たちへの遺伝の不安。
そして、周囲の人間たちの差別や心無い対応という「二次被害」。
私だったら死を選ぶかもしれない。そんな思いがずっとしていた。
生きることがこれほど辛いことなのか。
自ら命を絶った妹を持つ女性は語った。「人間には、死ぬ勇気と生きる勇気があるんじゃないだろうか。妹は死ぬ勇気が勝ってしまった。自分は、生きてゆく勇気を選んだ。」
だれにでも幸せな人生を歩む権利があるはずなのに、戦争や原爆は無慈悲にも奪い去ってゆく。人間の叡智をもってでしか、平和な世界はきっと築けない。
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