イギリスの炭鉱の町に住む11歳の少年、ビリー・エリオット(ジェイミー・ベル)。
バレエに魅せられた少年は女の子たちに混じってレッスンを受けるが、
「男がバレエなんて」と父や兄の猛反対にあう。
そして、おりしも父たち炭鉱労働者はストライキを打ち厳しい選択を迫られていた。
ビリーの可能性と労働者としての誇り、生活することの現実。
そして、ビリーはバレエを捨てることができず、ロイヤルバレエアカデミーのオーデションを極秘裏に目指すが…
イギリス映画にはよく炭鉱労働者のストライキや失業問題が登場する。「ブラス!」や「フル・モンティ」しかり。
そこで、生活と自分たちの主義主張との間にジレンマが起こる。
こういうのってイギリスならではだなあ…と思います。で
も、決して暗くなくて、貧しくとも、自分たちの大切なものをしっかりと見つめている気がする。
その姿は、イギリスの第2の国歌「威風堂々」そのものだ。
この映画でも、ビリーの父は自分の主義主張を捨て、金のためにストを放棄し投降しようとする。
「ストをこのまま続けても意味がない、それよりもビリーの可能性に賭けたいんだ」と。
自分の誇りと、息子の夢と。なんて辛い選択をしなければならないんだろうか。
でも、子どもだって考えてる。
母親の死、自分の思うようには行かない現実、家族の苦悩。
そして、二度目は許されないという最初で最後のチャンス。
11歳でも、子どもでも、考えてること。
それを、大人が「まだ早い、まだ子どもだ」なんて言う権利はないのかもしれない。
最後に、ビリーのバレエへの熱意。
なぜ?と大人たちは理由を聞きたがるが、少年は「さあ…」と口ごもる。本当は、夢中になるものって、そうなのかもしれないね。