私は満一歳から十九歳まで札幌の郊外で育った。当時の北海道、少なくとも札幌では震度3の地震すら滅多に発生せず、ぼんやりと北海道って地震については心配しないでも良いのだ
なんて考えていた。有珠山・昭和新山のような火山活動が活発なのが北海道なのに。
実際に震度5の地震は1894年から約100年間発生していなかった北海道だが、
1993年1月 M7.5 震度6の釧路沖地震が発生 死者2名
1993年7月 M7.8 震度6の北海道南西沖地震が発生。奥尻島に21mの大津波、死者172名
1994年10月 M8.2 震度6の北海道東方沖地震。大きな被害が発生 死者0名
2003年9月 M7.5 震度6弱の十勝沖地震。 死者0名
と、雲行きが少し変わって来た。
そして2018年9月にM6.7 道民にとっては未体験ゾーン最大震度7の北海道胆振東部地震が発生。42人の命が失われ、多大な経済的損失も発生した。地震の前後にはこれまた未曽有の台風に何度も襲われ、まるで別の国になってしまったような状態だ。
出典 https://gooddo.jp/magazine/climate-change/earthquake/hokkaido_earthquake/3642/#outline__2_4
50年や100年何もなかったからと云って、安全な国だなんて考えてはいけないんだね。
被災状況の写真や動画を見ると、とにかくシラスで出来た急傾斜地を無くさなければ駄目だと感じる。それはちょっとやそっとの補修なんかで済むとは思えない大工事が必要で、道レベルでも自治体で何とかできるとは思えない。国家事業として抜本的な対策を取って貰いたいものだ。
まず連続災害の結果、大部分が廃線になると思われる日高本線の惨状を見て欲しい。
https://www.youtube.com/watch?v=xu0DJKvajA8
他にもいろいろあるがこれがこの地方が抱えている問題の本質を最も良く捉えていると思う。
問題は日高地方全体が分厚い火山灰が堆積して出来た台地だと云うことだ。この動画でも
「高波が問題だ。防波堤を直さなければ」と云う主張につながるような映像が見られるがそれよりも地下水によって地下の火山灰が流失して起こる大規模な陥没や土石流、土砂崩れが問題なのだ。これは相当の大工事でなければ」防止することが出来ない。
国道235号線で苫小牧から南下して豊郷を過ぎて間もなく野口牧場の看板がある分岐点あたりから左側に火山灰が堆積して出来た台地が現れ、静内までそれが続く。東静内からは別の火山灰台地群が現れ鉄道は崖下を走り続けている。https://www.google.co.jp/maps/@42.4691536,142.1286901,3a,63y,60.99h,99.76t/data=!3m9!1e1!3m7!1suFZAM4S-CsO_XQHeXWZ6bA!2e0!7i13312!8i6656!9m2!1b1!2i39?hl=ja
画面左側では遥か遠方にも巨大な台地が見えるが同じような火山灰が堆積した台地なのだ。
そののり面はむき出しではなくかなり密生した樹林になっていたが、何処まで掘っても岩盤が現れない火山灰層に載っているだけの樹林は2018年9月6日の大地震で滑落してしまった。
https://www.youtube.com/watch?v=fPmOBdd7QRc
植えられていたのが根を広く張らぬ針葉樹のカラマツだったことも良くなかったが、あのような地質の急傾斜地では何を植えようが崖を無事に維持することは不可能だ。
上述の分岐点の画面で右側に見える台地はむき出しに近い禿山で、まず目につくのは至る所で発生している土地の陥没、崖の崩落だ。
https://www.google.co.jp/maps/@42.4082007,142.2456121,409m/data=!3m1!1e3?hl=ja
これを含む四つまたは五つの大牧場はどれも高台にあって大小の陥没が見られる。これらが日高本線を葬った元凶であると思われる。一番厚賀寄りの牧場の崖っぷちには国道235号が通っていて次の台風シーズンには崩落する可能性が大きい。
https://www.google.co.jp/maps/@42.4109922,142.252126,4002m/data=!3m1!1e3?hl=ja
慶能舞川の鉄道橋が流失した現場(清畠)
高波なんかでこうなるとは思えない。慶能舞川の川幅がこの鉄橋の付近で酷く狭くなっていた
ため増水した川にやられたと思われる。
そしてここから豊郷、富川にかけて多くの陥没、流出が発生し道路の下をくぐってやってきた土石流によって路床が流出した鉄路はずたずたになっている。土石流は高波で流されているので現状写真では見えないが。
厚賀の鉄道橋は流されなかった模様。
だが鉄橋を渡り終えて間もなく左側(山側)の牧場で大陥没が発生していて大狩部まで台地の陥没、崖崩れが続き、鉄路はばらばらに破壊されたうえに高波で流出、消滅している。
https://www.google.co.jp/maps/@42.4192215,142.2279871,409m/data=!3m1!1e3?hl=ja
大狩部から節婦までの線路は残っているが崖の様子は安心できるようなものではない。
https://www.google.co.jp/maps/@42.3896996,142.2722324,1261m/data=!3m1!1e3?hl=ja
こうなる直前の日高本線の姿は次の動画で見ることが出来る。地球温暖化で年々高くなっている高波に攫われそうだが、それよりも恐ろしいのは山側の崖と壊れかけの台地だ。
【運休】 日高本線01(苫小牧→日高門別~rear window view)
https://www.youtube.com/watch?v=1OsUAw-o3rQ&t=1370s
【運休】 日高本線02(日高門別→静内~rear window view)
https://www.youtube.com/watch?v=c4OhraJaOtQ
厚賀を過ぎると右側の斜面が赤裸で陥没も目立ち、間もなくやってきた台風で甚大な損害を出したわけだが人家には殆ど被害が無く、右側高台からの地下水で土砂が流出した鉄路が滅茶苦茶になってしまったのだ。
この時点では無事だった大狩部駅はこんな所のバス停になった。
本来の駅は次の節婦橋バス停の付近の地下道で行けるようだ。
【運休】 日高本線03(静内→本桐~rear window view)
https://www.youtube.com/watch?v=nu6J8xjjFps
今のところ災害が起きていない、見かけは平和な区間ではあるが、崖の高さは大狩部辺りの倍もありそうなのでより酷いことが起きる可能性がある。
運休】日高本線04(本桐→様似~rear window view)
https://www.youtube.com/watch?v=mCaKti1MmuU
本桐、荻伏間で2016年7月に路床流失が発生したらしいが映像では良く判らない。荻伏駅を出発する時に保線作業員らしき人が心配そうに見ているので、荻伏駅を出たあたりからバラストが所どころ追加されている場所がそれかも知れない。
懐かしのキハ130 日高本線 厚賀にて
https://www.youtube.com/watch?v=s9AyxV1jc7s
今見ても崖崩れで大惨事が起きそうで恐ろしい。