暗視カメラ。
真っ暗闇の中でも赤外線を検知して周囲を鮮明に可視化することができる魔法みたいなカメラである。以前から欲しいと思ってはいたのだが、どれも胡散臭くてなかなか踏ん切りがつかなかったものだ。
聞いたことのないメーカーだが、格安暗視カメラ界隈で聞いたことのあるメーカーなんて存在しないのである。よくわからない2000円引きクーポンがついて9800円だった。
説明がよくわからん。4Kのフルハイ・・・?フルハイビジョン?? それは4Kじゃない。
そもそも同価格帯のものは720pか1080pが精々で、少なくともまともな4K動画など撮れるわけがないことは容易に想像がつく。
でもバッテリーは充電式。便利。
レビューがたくさんあって好意的。でもなぜかみんなブラジル発。ブラジルで大人気なのか??地球の裏側から来たのか?ロマン溢れるぜ。
たまには見える地雷を踏んでみよう。
無事に届きました。
箱の凹みは、まあ、、、気にしないようにしよう。
箱に4Kって書いてあるね。。。
開封。本体軽っ
マニュアルは多言語で書かれていて、日本語もあった。すげぇ
双眼鏡の接眼部みたいな方が対物側。向かって左が赤外線照射装置。右は撮影用レンズ。ちなみにマニュアルフォーカスで、ピント合わせは滑らかさのないプラスチックのリングをぐるぐるする。
3.2インチのLCDに像を表示する。
画面が小さくてドットが荒いのでピント合わせは苦労する。夜間でも画面は明るく、目の暗順応をリセットしてしまうので周囲は余計に暗く見える。
電源を入れると画面にシミみたいなムラがあった。見なかったことにしよう。
側面にはマイクロSDカード(中華格安界隈ではTFカード表記が多い)スロットとUSB-C端子。こんなものにUSB-C搭載するあたりが中華の先進的なところよね。SDカードはなんと32GBのものが付属しているのだけれど!NotecProとかいう、サンディスクのパクリ丸出しの怪しいカードだったので使っていない。
パーティションラインを隠す気すらないところが格安の格安たる証。
ストラップも取り付けられるがストラップホールごと取れちゃいそうだ。
というわけで、ウッキウキで夜の支笏湖周辺を散策してきたのだ。実際は雨が降ったりして大変でしたけど。
参考までに、yodobasi.comでも取り扱っているtapoのネットワークカメラC210で撮影。
基本的に屋内用でこんな使用法は想定していないと思うが、赤外線機能付きで2K動画が撮れるので比較用に持っていった。駆動にはAC電源が必要。
動画の切り出し。なんだコレ?と見に来たキツネが光っている。背後の森にはあまり赤外線が届いていないみたい。画面の日付時刻はネットにつながっていないからめちゃくちゃだ。
さて、この暗視スコープだが、、、まず4Kではないな。
たぶんKawaii-Kita-KitsuneがKireiに撮れるとかで4K表記なのだろう。詐欺まがいの表記だが。いや、まがいじゃないな、そのままだ。
動画切り出し。
上の2K動画切り出しのサイズに合わせて枠を作ってみた。
この白い枠が2304x1296ピクセルなのであるから、うふふ・・・4Kチガウ
2Kより小さい2048x1152ピクセルの動画が撮れるよ!4K!
デジタルズームだが8倍まで拡大できる。撮影中の切り替えはできないようだ。
思ったよりもちゃんと撮れるし、見られる。
わざと他の光を消して撮っているのだけど、暗闇の中でエゾシカが草を食んでいるのがはっきりわかる。射程距離も十分長く、見通しの効かない森の中では最小光量で十分だった。月明かりのある夜だったが、赤外線の届かないであろう山の稜線もはっきりと見え、かなり感度の高いセンサーのようだ。
ちなみに昼間普通に使うこともできるが、写りはまあ・・・まあというか敢えて使う意味はない。
欠点は(まあ冷静に考えると欠点だらけなんだけども)、
いわゆるコンニャク現象。基本的に手持ちで手ぶれ補正非内蔵のため、ローリングシャッター歪みはかなり目立つ。三脚に取り付ける1/4インチネジは存在はするが、なぜか本体の窪みに設けてあって何か工夫しなければ三脚にもクイックシューにも取り付けられない。
低いフレームレート。カクカクするよ!
荒くて眩しいLCD。ピント合わせはちょっと苦労する。暗闇の中で電源をONにすると「目がぁ、目がぁ〜」になる。昼間も使えると書いてはあるが、昼間なら肉眼で見た方がマシです。
あとは当然、明らかに優良誤認のスペック表記。さすがAmazonの奥地はディープな世界が広がっているぜ。
以上です。