ライトノベルとMSX(4)・妹戦記とMSX | MSX研究所日記

ライトノベルとMSX(4)・妹戦記とMSX

皆さんライトノベルは読んでいますか?と、そろそろマンネリにも程がある当ブログです。
さて今回は「中二病でも恋がしたい!」の原作1巻に出てくるMSX描写について語り尽くしたいと思ったのですが、急遽2013年に彗星のごとく現れたMSX小説を紹介したいと思います。

妹戦記デバイシス」(日下一郎・著、スマッシュ文庫)
2013年1月13日発売。

「諸君!よい小説とは何か!」
「MSXが出てくる小説のことであります!」
「よろしい!では出てこない小説は?」
「普通の本であります!」

当ブログが採用している基準によれば、この本はとてもよい本です。
MSXが、たくさん出てきます。
残念ながら表紙だけ見てもMSXらしきものは全く出てこないのですが、表紙の右上を飛んでいる飛翔体。
それこそが、タイトルにもなっている「デバイシス(妹戦機)」です。
あらすじは以下の通り。

デバイシス、それは迫り来る「妹」の侵略に打ち勝つために人類が作り上げた最後の希望である!
そしてその最後の希望には「妹」の影響を受けないように、過去のテクノロジーで作られたMSXが載っているのだ!

どうだ!ワケわかんないだろう!

…ホントにワケわかんないですね。作者の頭はどうなっているのでしょう。
本質は割と真面目な侵略SFなのに、妹とMSXをトッピングした結果としてとんでもなくカオスなシロモノになっています。
ライトノベルにおいて「妹」と言ったらアナタ、まあ家族であったり、信頼できる相手であったり、ほのかな恋心を抱く相手であったりするわけですが、この小説においては敵であり、またそれに対抗する概念として存在しています。
人類側に限定して言うと、ある種の限られた才能を持った男女のペア一組を「兄」「妹」として信頼関係を醸成することで生まれる力で、敵に対抗するのが「妹戦機」です。
MSX版「グラディウス2」における「リークパワー」みたいな、個人の資質に依存する兵器みたいなもんですね(雑な理解)。
しかし、「兄」が「妹」に対してエロい妄想を抱いたりすると墜落するというオモシロ設定が生きています。
説明するのはあまりにもアレなので、このさい買って読みましょう。

さて、MSXの描写について。
「高性能の集積回路ほど奴らの影響を受けやすい」ために「MSXとかいう大昔の化石みたいな国産コンピュータが使われている」(p.14)と、状況設定に応じて使われています。無人機に搭載されるMSXは使い捨て(えー)。中盤では、主人公の搭乗メカのMSXもMSX2に進化!ウソみたいですが本当です。

ちなみに著者・日下一郎氏のtwitter(ichiroukusaka)では、本編に出てこない裏設定が語られていたりします。
「MSX32台同時起動」「実はMSXでゲームも遊べる」とか。なんだそれは。さらにはBGMとしてコナミのSCCモノをお勧めするなど、一般の読者には実現困難なツイートまで。

MSXの出てくるページ。数えるなよという指摘は受け付けない。

当ブログの分析によりますと、今のところMSXを出したライトノベルはことごとく(「偽物語」「這いよれ!ニャル子さん」「それゆけ!宇宙戦艦ヤマモト・ヨーコ」「ベン・トー」等。記事にはしていないものの「中二病でも恋がしたい!」にも登場)、映像化されております。
というわけで、「妹戦記デバイシス」がアニメ化されるかどうかに期待が集まります。

気が早い?
この「デバイシス」、なにせPHP研究所のスマッシュ文庫なのでなかなか売ってないんですよね…買ったのは京都・二条駅の近くの本屋でしたが、棚差し一冊だけでした…。
いや、そんなことではいけません。明日への希望を持ってこそのMSXユーザーです。同時刊行の「未刊少女ラヴクラフト」に負けてはいられません!だいぶ向こうに話題をさらわれてますが。
ただあまりにもSFしすぎており、「妹萌え」を期待しすぎると明後日の方向を向いている内容に戸惑うかもしれません。個人的にはロナちゃんは良いと思うんですが。

というわけで、当研究所では日下一郎センセイを応援しています。