「青春少年マガジン 1978~1983」とMSX
今回は小林まことのマンガ「青春少年マガジン 1978~1983」をご紹介しましょう。
表紙。最近の版では帯がないのが多いです。
小林まこととMSXの関わりというのはあまりないのですが、マイクロキャビンから「What's Michael?」(ホワッツ マイケル)のアドベンチャーゲームが1989年に発売されていたことをご存知の方もいるでしょう。
MSX2版マイケルのパッケージ。
この「マイケル」のマンガは大ヒットしましたが、このゲーム版は間違いなくクソゲーです。それも割と類を見ないくらいのダメっぷりを誇り、通称「キャビンの版権アドベンチャー」と呼ばれたマンガ・アニメ原作ゲーム(めぞん一刻/めぞん一刻・完結編/うる星やつら/きまぐれオレンジ・ロード)のシリーズ中でも最後発なのに最低のデキと評判でした。私も一応最後まで遊んだものの、淡々とした道中に意味も無くマンガのキャラが通り過ぎていくだけで、失踪したはずのポッポを見つけたら別に事件性はなかったという噴飯モノの作品だったことをかすかに覚えています。「は~りぃふぉっくす」が出た5年前ならともかく、スナッチャーとか出た後にこれはない、そういう意味でだけ貴重な作品です。
さて今回の焦点はマイケルではなく、小林まことの初連載作「1・2の三四郎」が週刊少年マガジンに連載される前後を描いたこのマンガ「青春少年マガジン 1978~1983」です。2008年秋に「週刊少年マガジン」に集中連載されたこの作品は、当時のマンガ界の熱気と週刊連載のマンガというものがいかに命を削るか、ということを当事者が描いた壮絶な内容で、これを読んだらプロのマンガ家にはなりたくならないでしょう。同期の新人が二人消えていく、その過程に声が出なくなる力作です。
そんな中で、デビュー前の序盤に「もろが卓」という新人マンガ家が出てきます。
「青春少年マガジン」単行本32ページより。新人賞の授賞式の後のシーン。
この「もろが卓」氏との出会いは1ページを丸々使って描かれているため、妙に印象に残ります。
同書32ページより。再会を期する二人だが…。
ところが、この後「もろが卓」氏は全く出てきません。何があったのでしょうか。
率直に言って「もろが卓」というマンガ家は全く聞いた事がないので、インターネットで軽く検索をかけてみました。
すると意外な事実が判明。
ガスコン研究所・■青春少年マガジン1978~1983
>「この漫画の中に若き日のガスコン爺も、「もろが卓」という名前で、ちょびっとだけ登場している^^;」
もろが卓=ガスコン金矢氏だったのですね。
良かった!生きてたよ!(「青春少年マガジン」を読むとそう思わざるを得ない)
ガスコン金矢氏は言わずと知れたMSXマガジンの副編集長です。
ブログの当該記事をよく読むと分かるのですが、「才能の限界を感じ」引退して、ということのようです。その先がパソコン誌編集者だったと、そういうわけでした。
で、さらに読み込むとすがやみつる氏がトラックバックをかけています。
読書:『青春少年マガジン 1978~1983』(小林まこと)
>「最初の方に出てきたもろが卓さんとは、原作者として一緒に仕事をしました。」
え、そうなの?!さらによーく調べると、「鶴見史郎」氏がイコール原作者としてのすがや氏に該当することが分かりました。
どうもそっちのスジからマイコン方面の知識が流れたようです。MSXマガジンを支えたガスコン氏の源流はこんなところにあったのですな。
マンガ家という人気商売の厳しさが余すところなく描かれた本作は、そっち方面に行きたい人には必読と言えましょう。
巻末にはデビュー作「格闘三兄弟」と共に、デビュー前の凄まじい情熱を垣間見られる習作の数々が掲載されており、小林まことの才能以上の努力があっての結果であるということも分かります。
よいこは真似しちゃいけませんね!
青春少年マガジン 1978~1983(Amazon.co.jp)
青春少年マガジン 1978~1983(楽天ブックス)
表紙。最近の版では帯がないのが多いです。小林まこととMSXの関わりというのはあまりないのですが、マイクロキャビンから「What's Michael?」(ホワッツ マイケル)のアドベンチャーゲームが1989年に発売されていたことをご存知の方もいるでしょう。
MSX2版マイケルのパッケージ。この「マイケル」のマンガは大ヒットしましたが、このゲーム版は間違いなくクソゲーです。それも割と類を見ないくらいのダメっぷりを誇り、通称「キャビンの版権アドベンチャー」と呼ばれたマンガ・アニメ原作ゲーム(めぞん一刻/めぞん一刻・完結編/うる星やつら/きまぐれオレンジ・ロード)のシリーズ中でも最後発なのに最低のデキと評判でした。私も一応最後まで遊んだものの、淡々とした道中に意味も無くマンガのキャラが通り過ぎていくだけで、失踪したはずのポッポを見つけたら別に事件性はなかったという噴飯モノの作品だったことをかすかに覚えています。「は~りぃふぉっくす」が出た5年前ならともかく、スナッチャーとか出た後にこれはない、そういう意味でだけ貴重な作品です。
さて今回の焦点はマイケルではなく、小林まことの初連載作「1・2の三四郎」が週刊少年マガジンに連載される前後を描いたこのマンガ「青春少年マガジン 1978~1983」です。2008年秋に「週刊少年マガジン」に集中連載されたこの作品は、当時のマンガ界の熱気と週刊連載のマンガというものがいかに命を削るか、ということを当事者が描いた壮絶な内容で、これを読んだらプロのマンガ家にはなりたくならないでしょう。同期の新人が二人消えていく、その過程に声が出なくなる力作です。
そんな中で、デビュー前の序盤に「もろが卓」という新人マンガ家が出てきます。
「青春少年マガジン」単行本32ページより。新人賞の授賞式の後のシーン。この「もろが卓」氏との出会いは1ページを丸々使って描かれているため、妙に印象に残ります。
同書32ページより。再会を期する二人だが…。ところが、この後「もろが卓」氏は全く出てきません。何があったのでしょうか。
率直に言って「もろが卓」というマンガ家は全く聞いた事がないので、インターネットで軽く検索をかけてみました。
すると意外な事実が判明。
ガスコン研究所・■青春少年マガジン1978~1983
>「この漫画の中に若き日のガスコン爺も、「もろが卓」という名前で、ちょびっとだけ登場している^^;」
もろが卓=ガスコン金矢氏だったのですね。
良かった!生きてたよ!(「青春少年マガジン」を読むとそう思わざるを得ない)
ガスコン金矢氏は言わずと知れたMSXマガジンの副編集長です。
ブログの当該記事をよく読むと分かるのですが、「才能の限界を感じ」引退して、ということのようです。その先がパソコン誌編集者だったと、そういうわけでした。
で、さらに読み込むとすがやみつる氏がトラックバックをかけています。
読書:『青春少年マガジン 1978~1983』(小林まこと)
>「最初の方に出てきたもろが卓さんとは、原作者として一緒に仕事をしました。」
え、そうなの?!さらによーく調べると、「鶴見史郎」氏がイコール原作者としてのすがや氏に該当することが分かりました。
どうもそっちのスジからマイコン方面の知識が流れたようです。MSXマガジンを支えたガスコン氏の源流はこんなところにあったのですな。
マンガ家という人気商売の厳しさが余すところなく描かれた本作は、そっち方面に行きたい人には必読と言えましょう。
巻末にはデビュー作「格闘三兄弟」と共に、デビュー前の凄まじい情熱を垣間見られる習作の数々が掲載されており、小林まことの才能以上の努力があっての結果であるということも分かります。
よいこは真似しちゃいけませんね!
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