今ではすっかり話の通じる大人になった中2のアスペ娘ですが、4歳で二次障害を起こしてからの6~7年は、今、振り返ると本当に大変だったと思います。まぁ、24時間365日が何年間も続くわけですから、大変さも麻痺して普通になるんですけどね(笑)。

 

子どもは娘一人だけなので、私には発達障害ではない「普通の子」を育てた経験がありません。最近は娘が学校に行くようになって余裕ができたこともあり、時々、小学校2年と5年の妹の息子たちたちを預かるのですが、あまりに反応が良くて話が簡単に通じるので、こちらの調子が狂います。コミュニケーションが楽過ぎてテンションが上がってしまうのです。

 

ご飯の味付けや暑い寒いなど、些細なことを聞いても必ず返事がありますし、指示もお願いも直ぐに聞いてくれるので、なんだか自分が偉くなったような変な気分になります。世間のお母さんたちが子どもに声掛けしているのを、「なんであんなに偉そうなんだろう?」と不思議に思っていましたが、子どもに自分の指示が通るのが、当たり前という感覚なのですね。ゲームに熱中していたり、テレビで野球に夢中になっていたりしても、上の空とはいえ返事が返ってきます。これが面白くてついついタイミングを待たずに、ちょっとお邪魔な声掛けをしてしまったりします。

 

2年生の甥に「由美おばちゃん、ちょっと○○君のうちに遊びにいってもいい?」などと聞かれると、可愛いし嬉しいしで「いいけど、ちゃんと帰ってきてな」などと余分なことを言ってしまいます。帰ってくるに決まっているのに、「帰ってきてね」などと余分なことを言うなんて、娘が小さい頃には考えられませんでした。とにかく、「黙る、待つ、信じる」を徹底して、声掛けを最小限に抑制し、耳に入る音や情報を絞って刺激を与えないように気を使っていたからです。「うん、ちゃんと帰ってくるよ」などと笑顔で応えてもらえると、面白くて笑えて来ます。

 

発達障害の子育ては仮説と実証、創意工夫の楽しみがありますが、普通の子の子育てもたまには別の刺激になります。世間のお母さん方にも、子どもが当たり前に自分の声や言葉に反応する喜びを、日々、楽しんでもらえたらなと思います。