私の母は筝曲家で岩堀敬子という人なんですが、
明日からお弟子さん5人と12歳の孫を連れて、
中国の成都に日本の伝統音楽の布教に行きます。
ちなみに孫というのが、父親が中国人の私の娘です。

母の成都でのミッションは、
西南民族大学での日本音楽講義と箏の実技指導。
6月22日には中国人学生も参加させてコンサートをします。
この企画の始動はもう1年半くらい前で、
西南民族大学の短期集中単位認定講座として、
中国の国費から予算がついてます。

しかし・・・言いたくないけど、
招聘が決まったのは2カ月前。
今に至っても詳細についての予定は未定。
参加する学生数も、
講義やレッスンの時間割も、
スケジュールもすべて現地で調整。
レッスン場の確保は口約束で、
宿泊先も変更ありで確定は昨日だし。
それでもコンサート会場は押さえてあって、
ポスター制作など広報活動は進んでるらしいから、
もしかしたらロシアよりは幾分ましなのかも。

母はソ連崩壊直後の混乱期に、
日中韓の芸術家による慰問公演に参加して、
突然現地でレクチャーコンサートを請われ、
その場で音楽院の教授に見染められました。
ロシア側が給料を払って招聘したという意味で、
モスクワ音楽院初の外国人客員教授だったそうです。
以来、母は20年以上もモスクワに通い続け、
たび重なる大病で体力的に続けられなくなった今も、
モスクワ音楽院には邦楽教室と合奏団があり、
「日本の心」というイベントが毎年開催されています。

そんなわけでロシアとは長い付き合いですが、
毎回、モスクワに行く前には、
「今回は3回コンサートしてください!」
「OK!」
くらいの事前やりとりで、
いきなり満席のラフマニノフホールが待っていたり、
遠隔地での地方公演が組まれていたり、
普段着で休憩していたら突然カメラが入ってきて、
インタビューが始まってテレビに流れたりするのです。

中国やロシアと仕事するのはこんな感じ。
しかも、芸術関係者は特にアバウトで酷い。

だから・・・。
旧(?)共産圏との付き合いは慣れてるけど。
ちょっと忘れてた。
でも、思いだした。
現地と日本の間に入るのは大変(笑)。

さっきも電話で、
「輸送費を大学が認めないから楽器を減らして」
とか言ってくるから、
「お金の事はいいから、予定を変えたくない」
と返事した。

確かに、中国の航空会社に提示された輸送費は異常だし。
本当なら成田経由のANAで7人飛んだ方が安かったし。
最近の中国は腐敗撲滅運動が行きすぎてて、
担当者は微妙な決裁には及び腰だけど・・・。

それでも、出発は明日だから。
とにかく行くしかない。
楽器をこれ以上減らしたら、
コンサートが出来なくなる。
経費の事は現地で相談だよね。

まあ、そんなわけで、
一事が万事こんな感じだけど、
信用さえあれば結局なんとかなる。

母の柔軟な対応力と、
経験豊富な同行メンバーと、
中国側の熱烈な受け入れ体制で、
この合作が双方にとって、
大成功に終わることを確信しています。

それじゃあ、気楽に、
いってらっしゃ~い\(^o^)/