2010.7.

過呼吸になったわたしを
助けてくれたのは
1カ月前に突然死した旦那だった。

この世のものとは思えない冷たい手。
この世のものじゃないから仕方ないけど。

しかも、多少 生臭い。
死臭!?  生臭いよ。旦那よ。
それは言わない。可哀想だから。

大丈夫?
と心配そうにわたしの足をさすりながら
のぞきこんでいる。
亡くなったときのシャツのまま。

大丈夫ちゃうわ!!!!!!
思わず叫んで飛び起きた。
息ができた。

仕方ないやん。と旦那が言う。
仕方ないよな。とわたしが言う。

おかんが
見つけてくれるまで苦しかった。
見つけてくれたときに
体がふくらむように
息ができるようになったんや。

と旦那が言う。

真空パックみたいやな。

とわたしが言う。

普通に旦那と話した。

旦那も過呼吸を起こしたのかな。
助けてあげられなくてごめんよ。

そのまま ボッーーーと
記憶が消えた。

その時に確信した。
旦那は、いつもわたしを守ってくれる。

そばにいる。

その通り。

家の中で しょっちゅう姿が見えた。
普通にいた。

友だちの家に用事で出掛けたときも
ついてきていた。
友だちの娘ちゃんは、
見えるコなので、
旦那を目撃していた。
どんな風貌の旦那か当てていた。

いろんな思いが溜まった息子が
イライラを爆発させた日。

無理しなくていいよ。
美味しいものを食べに行こう。
大好きなお寿司を食べに行こう。
と娘、息子、わたし、3人で出掛けた。
祭壇の旦那には、
透明だし
ついてきて
好きなだけ食べれば?
チーンって
おりんをならす。

寿司店について、
席に案内されたら
お茶が4つ 出てきた。

ん?

3人で 4つのお茶に目が点になった。

ほんまについてきてる笑。

で、お店の方に
あの、、3人ですけど。
といい  
お茶を一つ 下げてもらったら
頭を傾げながら
下げてくれた。

家族で、
ほんまについて来てるなぁ笑
絶対 好きなだけ食べてるで!
と笑いながら お寿司をつまんだ。

会計時にレジに向かっていると
すっとわたしを追い越して
店を出て行く風を感じた。
おとう、先に出てったわ。
と子どもらに伝えた。

駐車場に行くと
運転席に座っている旦那がいた。笑

半透明だし。

子どもらに、
エンジンかけてはるわぁー、
でも かかってないし
運転も、、無理やでな!
といいつつ

ちょっとごめんよ。
と運転席に座ったわたし。

奇妙な親のやりとりに

ストレスマックスだった
息子も落ち着き

大人しくなり
いつものように塾に出掛けた。

子どもらも
確信したんだろう。
おとうは、いつでも
近くにいる。