引き続き「冷え症」についてお話します。
今回は心の不調との関係性です。
「身体が冷えると心も冷える」
と、そんな言葉を聞いたことはありませんか?
冷え症ではなくても身体が冷えていると、
不安になったり、寂しくなったりしますよね。
身体が冷えきっているのに、大笑いしたり、元気に行動することは
なかなかできません。
でも冷え症の人は、こんな状況が続くわけですから
何となくテンションは下がり、ふさぎ込みがちになるのです。
「うつ病」や精神疾患を患っている患者さんは
身体の冷えが強いと感じることがあります。
治療をしていて、
身体の冷えが改善されると精神状態にも良い影響があり
笑顔が戻るのです。
子どもはさらに顕著に表れます。
子どもの不調は、病院では病名がつかなくても
笑顔が消えます。
鍼灸治療(刺さない鍼・温灸)に来られるお子さんで冷え傾向にある場合
最初は笑顔もなく、怯えているようにさえ見えることがあるのですが
身体が温まると自然に笑顔になり、
自分からいろいろな話をしてくれます。
治療中であっても、
体をのけぞらして学校の話を夢中でしてくれることも。
元気になっている証拠ですね。
そんな自分の不調と冷えの関係に気づいたお子さんは
小学生であっても自分の「冷え」について考え始めます。
冷たいものを食べないように気をつけたり、
お腹をさすったりして、自分の「冷え」を確認したり、
牛乳や「ヤクルト」を冷蔵庫から出して少し待って常温で飲むお子さんもいます。
自分でセルフケアできる子に育てることも
大事な大人の役割です。
冷えと心。実はとてもリンクしています。