まさごんです。

今回はグレープフルーツと抗がん剤についてです。この関係性については、聞いたことがある方も多いでしょうか。

FOLFOXIRI+Bvの1コース目入院時のことです。抗ガン剤投与を翌日に控えていたとき、水分補給のために自販機でペットボトルを買いました。GREEN DA・KA・RAというやつです。

一口飲むと、爽やかな柑橘系の香りがあって美味しい! でも、少し気になる後味です。何が入っているのかよく見てみると、ぶどう、グレープフルーツ、レモンの果汁が入っていると表示されています。

グレープフルーツは抗がん剤使用中はNGと、何かで読んだ記憶がありました。

ペットボトルのラベルを見ると果汁は10%未満。果汁の表示順からすると、グレープフルーツは果汁全体のせいぜい半分弱か。仮に600mlの5%なら30ml、大さじ二杯です。

含有量としては全然少ないと思いましたが、何せ初回化学療法の前日です。素人判断せず慎重に行きたい。どのくらい少なければいいのかどうかも分かりませんし、どうしても飲みたいわけでもない。もったいないけど一口飲んだだけであとは捨ててしまいました。

その後、機会があったので薬剤師さんに聞いてみました。やはり抗ガン剤使用中はグレープフルーツは要注意とされるケースがあるようです。

私の場合でいうと、イリノテカンは「副作用が強く出る恐れがある」とのこと。私にとってはイリノテカンの副作用増強なんて悪夢です。体内でイリノテカンを無毒化するのを遅らせる効果が、グレープフルーツにあるとのことでした。

とすると作用も副作用も両方強まるのかな? グレープフルーツの摂取は、実効的な薬の投与量を過多の方向にばらつかせるということでしょうか。※私は素人ですので、ここは間違って解釈しているかもしれません。

薬剤師さんが言うには、摂取許容量を規定するのも難しいので少量でもなるべく避けた方が無難、特に皮の白い部分がよくないとのこと。夏みかんとか、似たような食味の柑橘類も同じだそうです。普通のみかんはOKと言われました。

イリノテカンの他にも注意が必要な薬があるようです。主治医や薬剤師から特に話が出ていなければ、一度確認してみるのがよいかもしれません。

私としては抗がん剤治療中は、グレープフルーツ入りジュースは控えます。果肉も避けた方が個人的には精神的に安心できますので、積極的に食べることもないと思います。

そして考えてみると、私はエンドレス抗がん剤治療者。つまり、我が人生でグレープフルーツジュースを飲んだり、グレープフルーツを食べたりすることは、もうないかもしれない。そう思うと急に喪失感が去来します。

子供の頃に、皮ごと半分に切った君にグラニュー糖をドサドサ乗せて、スプーンで果肉をほじくり出して食べるのが好きだったよ。母に教えてもらった食べ方だった。

そして大人になって。酔った体で君をゴリゴリ絞るのは正直面倒なときもあったけど、たまーに飲む生搾りのサワーも嫌いじゃなかった。

さよならグレープフルーツ。
今までありがとう。