空燃比と点火時期 | MCFWit 自由人masaのブログ

MCFWit 自由人masaのブログ

四国は香川県にて、
株式会社モーターサイクルファクトリーWit
という会社を設立し、バイクの修理やメンテナンス、カスタムなど
を主に生業としております。

当ブログをお読み頂き、
それが皆様がお乗りのバイクや車を楽しむヒントになれば幸いです。

今回は、点火時期での空燃比の変化について少し。

燃料調整はエンジンの回転を整える事が大きな目的として、点火時期の合わせ込みはエンジンパフォーマンスの解放とボクは考えています。



いつもありがとうございます(^-^)
MCFWitmasa です。


点火時期
ガソリンエンジンでいうところのスパークプラグからの放電するタイミング。
一般的なスパークプラグですと見た目が小さく可愛らしい放電をしていますが、実際には雷⚡見たいなモノだとご認識ください。

このスパークプラグの放電は、
文字の通り Spark Dischrge  火花放電と呼ばれています。

この点火時期の調整が、なぜエンジンパフォーマンスの解放につながるかと言うと、

一般的には点火時期を遅らせると、スロットル操作に対してまったりしたフィーリングに。逆に点火時期を早めると、スロットル操作に対してダイレクトなエンジンフィーリングになります。

言って見ればよりレスポンスよく、よりエンジンパワーを引き出したい点火時期にしたいが故に燃料調整を行う。といった見方も出来るかと思います。

そしてここから、
空燃比と点火時期
となるのですが点火時期を調整しても空燃比は変化してくるので、空燃比をベースとしたマップは燃料のマップと点火時期のマップを合わせた二次元で見ていく必要が出てきます。

点火時期での空燃比の推移ですが、基本的には点火時期を進角(早める)させると空燃比の数値は大きく(Lean)方向へ、逆に遅角させると空燃比の数値は小さく(Rich)方向へ変わって行きます。

点火時期の合わせ込みは、セオリーとしては燃料調整が終わってからの作業になります。というのも点火時期の調整、特に進角方向に調整する場合はノッキングなどが発生しエンジンにダメージを与えてしまう可能性があるので、詰めの段階で行うのが無難でしょう。もちろんやり過ぎは厳禁ですが。

ここで一例として、点火時期の調整をしたいパターン。
例えば、マフラーパイプを抜けの良いモノに変更した。その場合、燃料に関しては元々儲けられらマージン内に収まっている。
(といっても最近の車両ですとギリギリですが。)のですが、低速低負荷時のスロットルレスポンスが今一。
症状としては、スロットル全閉から開度15%付近まで急開した時にエンストもしくはエンジンストールする。
この時の空燃比は13.0から12.0と表示され燃料的にはRich気味ですが特に問題なしで、
無負荷に近い状態ですので、スロットルのツキを良くする為にもう少し燃料を絞りたいとなるところですが、実際に燃料を絞ってみるとストール症状は悪化してしまう。
という場面に点火時期を進角して辻褄を合わせるパターンがあります。この進角により空燃比は同条件にて13.5付近で落ち着く事で点火時期調整後に燃焼が理想に近づいたと見る事もできます。

点火時期の調整は、プロチューナーでも用心しながら行うところですので、ご自身で調整される場合はしっかりとマージンを儲けた上で作業を行うようにしましょう。

それでは👋